自分の鉄道模型歴 その2

さて、前回の続きとなる今回は高校卒業後の

お話になります。

大学に進学した自分は、学校が少々遠方にあった

ことなどの事情で下宿生活を送ることとなりました。

そうなると毎日が緊縮財政で、とても趣味の鉄道模型に

まわす元手もなく、また狭い下宿部屋には線路も敷けず。

鉄道模型に関わるのは、実家に帰省した際に聞く

父親からの新製品情報(HOとN)や鉄道関連の雑誌のみと

なっていました。 そんな状況が続く間に就職で関西を

離れることになり、益々、鉄道模型からは遠のいていったのでした。

そして、その転機となるきっかけは、業務で在住することとなった

アメリカのボストンだったのです。 滞在中に何気なく興味本位に

訪れたボストン郊外にある巨大ショッピングモールの中に、

鉄道模型専門店を発見! 迷わず大興奮で店内に。

モール内のお店だけに、店内スペースはかなり大きく、

また内装も美しく明るい雰囲気に仕上げられていました。

もう20年前の出来事ですが、店内の様子を昨日行ったか

のように思い出します。

やはりアメリカということで、展示されているのはHOゲージが

主体になっていましたが、Nゲージのコーナーもちゃんと

ありました。 縦長のガラスケースに収められた製品群を

キラキラした目で眺めまわす姿は、小中学生の頃の自分から

少しも変わっていなかったことでしょう(笑)

当時は残念なことにアメリカ製Nゲージの情報など殆ど

皆無に等しい状態で、むしろ「アメリカ製なんかどうせ・・・」

と半分バカにしていたようなところさえあったのでした。

ところがところが、確かにメーカーやブランドにもよるのですが、

じっくり品定めをするにつれて自分の中で意識改革が

進んだのです。  で、自分が記念にと選んだのが2機種。

1つはスぺクラム(Spectrum)のダッシュ8でもう一つが

ライフライク(LIFE-LIKE TRAINS)のE8A(BOSTON and MAINE)

でした。

なんとお値段は$49.99 

Spectrum GE DASH 8-40CW (WIDE CAB)(Santa Fe) 

 

 

 

 

 

 

当時の自分は、父親から見せてもらっていたイエローの

ダッシュ9(HO)の影響で、蒸気機関車よりもディーゼルに

魅力を感じていたのです。今ならきっと・・・・。

当時はアメリカでもまだアーノルド型カプラーが標準。

当時はアメリカでもまだアーノルド型カプラーが標準。

 

 

 

 

 

 

塗装やレタリング精度もさることながら、手摺の細さ、

ボディーと台車の成型精度・・・あなどれない….。

しかも、その販売価格は49.99ドル!(当時の為替レートは

約95円/$)

もちろん実際に製造していたのはアメリカ本土ではなく中国

なのでしょうが、品質管理をしていたのは紛れもないバックマン

(BACHMANN)社(創業1833年フィラデルフィア)なのです。

そして、さらに驚かされたのがその走行性能。 もちろん

当時の日本製品のレベルからすれば特筆に値する性能ではない

のですが、いわゆるアメリカ製品を軽視していた自分にとっては

まさにカルチャーショックだったのです。

実用ではむしろ単発運転の方が珍しく、重連、3重連、4重連が

常用されるアメリカ鉄道のことをこのとき知っていれば・・・、

ロードナンバー違いをせめてもう一両買っておけばよかったと

後悔している今日この頃です(>_<)

ご想像通り、この経験を転機に自分はアメリカ型Nゲージに

興味を持ち、再び鉄道模型に強く関わりをもつこととなりました。

その後、アメリカ本土でも鉄道模型界では次々と新しいメーカー

が誕生し、老舗であるバックマン社、アサーン社(Athearn)、

ウォルサーズ社(Walthers)などもうかうかとしていられない状況と

なりました。 特に、2000年以降に立ち上がった、

BLMA社、BLI社(Broadway Limited Imports)、インターマウンテン社

(INTERMOUNTAIN RAILWAY)などはその新興勢力の雄たちであり、

アメリカ製というネガティブな評判を一気に覆す非常に精緻精巧な

情熱に満ちた製品づくりをし続けています。

また、特にNゲージにおいては、精密化と共に、より実車に近い

ナックルカプラーの標準装備、DCCボードの搭載、サウンドボードの

搭載が急速に進んでおり、もはや日本製のNゲージ性能をすっかり

追い越してしまったと言っても過言ではない製品も多くみられます。

こうして再びNゲージ鉄道模型に浸っている自分なのですが、

まさか自らがこのような形でストアをオープンする未来までは

正直、予測不能でした。

また機会がありましたらストアオープンへの経緯なども書きたいと

思いますが、今日はひとまずこの辺で。

長文になってしまいましたが、最後まで読んでくださって

本当にありがとうございました<(_ _)>

 

それではみなさん、また次回までさようなら(^0^)/