BLMA初仕事? - 5660巨大PDホッパー by ATLAS -

今年も押し迫って

参りましたが、

本日もケンズレールロードに

お越しいただきありがとう

ございます。

 

さて、

ケンズタウンの

スライドショーにて

お気付きの方も

いらっしゃることでしょう。

アトラス製

5660カバードホッパーの

ご予約を12月分

としまして受け付けて

おります。

今日は、このPDホッパーに

ついて少々お話を

させてください。

 

ATLAS Trinity 5660 PD Covered Hopper

ATLAS Trinity 5660 PD Covered Hopper

 

 

 

 

 

 

「いきなりの

質問やけど、

なんなんPDって?」

 

うんうん、

それも含めて

話していくね。

 

ではでは今日は

最初に、

内容を箇条書きに

してみますね。

1. ホッパーの大分類

2. 頭字語(ADMX, GATX…)の意味

3. 5660って?

となります。

 

北米の

鉄道模型業界では

客車よりも

むしろ貨物車の方が

製造種が多いのです。

その中に必ず

入っているのが

このホッパーカーです。

運搬するものは

鉄鉱石や石炭を

はじめとする

工業資源と

小麦粉や粒状穀物類

に代表される

農作物です。

それは今も昔も

殆ど変化はないでしょう。

かつてホッパーは

オープンホッパー(Open Hopper)

と言われる

上部開放型が主流でしたが、

その後

カバードホッパー(Covered Hopper)

と呼ばれる密閉型が

現れます。

密閉型では

基本的に積荷は外から

見ることはできません。

上部にある

複数個のハッチ(扉)から

積荷を投入し、

底部から流し出します。

「流しだす」と言う意味は、

基本的に

これらのホッパーでは

ある程度液体のように

扱うことのできる

粉状、粒状の積荷が主流です。

時代の要求と共に

当然ホッパーは

大型化してゆきます。

積荷の量が増えると

その不満が

出てくるわけです。

「下から抜き取る(Unload)

のに時間がかかる」

特にカバードホッパーでは

上部ハッチを閉めると

ホッパー内部は

負圧(大気圧よりも低い気圧)

になりがちで、

その分、

下からの抜けが

悪くなります。

そこで登場したのが

PD(圧力差、差圧

Pressure Differential)

ホッパーなのです。

要は、

強制的にホッパー内に

気体を送り込んで圧力をかけ

下からの抜けを

制御するしくみです。

ホッパーカーの

製造メーカーにより

多少ばらつきはありますが、

その圧力は

だいたい5psi から

15psi 程度です

(psiは圧力の単位)。

15psi がほぼ大気圧(1気圧)

です。

なので、

圧力を高めてというと、

高圧をかけて

下から勢いよく

噴出させるイメージが

ありますが、

実際には

オープンホッパーと

同じような状態を

強制的に

作り出す程度です。

粉物などは

圧力をかけすぎると

大変なことに

なるでしょうし、

極端に大気圧以上に

してしまうと

安全上の問題も

出てくるのでしょう。

 

底部の取り出し口は

複数個あるのが普通で

各々異なる圧力で

異なる積荷を

異なる速度で

抜き出すことが

できます。

 

「なるほどなー

ホッパーカーも

大型になるだけと

ちごて、進化し続けて

るんやねー」

 

そうなんだよ、

小型の時には

なかった新しい不満が

出てくるから

なんだろうねー。

 

では次に

アルファベットの

頭字語についてです。

大抵の貨物車に

レタリングされている

頭字語の種類は

下のように

いくつかに分けることが

できます。

1. 積荷を扱っている

会社のロゴ。

2. 車両をリースしている

会社のロゴ。

3. 積荷やリース会社に

割り当てられた

「リポーティングマーク」。

4. 鉄道会社の

「リポーティングマーク」。

 

今回のPDホッパーに

ついて言いますと、

上記1番に当たるのが、

「ADM」。

2番に当たるのが、

「GATX」。

3番に当たるのが、

「ADMX」、「GACX」、

「SCYX」。

そして、4番に当たるのが、

「NS」になります。

 

「ADM」という会社は、

小麦粉、穀物類、酪農製品

また、バイオ燃料などの

農作物を総合的に扱う

アメリカの巨大な

企業です。

この会社から

調達した材料を

使って、

食品メーカーは

例えばパンやパスタ類、

或いは菓子類などを

製造販売しています。

消費者の目に触れるのは

主にこの製造会社の

名前であるため

ADM自体の知名度は

日本では殆どないのでは・・・

と思います。

で、

このADMに

割り当てられている

「リポーティングマーク」が

「ADMX」なのです。

ちなみに、

「Conagra」というのも

食品会社です。

 

ネット上には

これらの頭字語の

意味がすぐにわかるサイト

(Acronym Dictionaryなど)が

ありますので

非常に便利ですね。

 

鉄道会社の経営が

難しくなってきた時代、

効率化による

コストダウンという意味で

特に貨物関係の

リースシステムが

増加します。

車両のみであるとか、

また車両を含む

流通全てを請け負う

会社もあります。

このようなリース会社の

一つが

「GATXカンパニー」です。

ですので、

「GATX」は

リポーティングマークではなく

会社名です。

で、

GATXのリポーティングマークが

「GACX」になります。

 

「SCYX」の

リポーティングマークのみで

ほぼプレーンな車両が

あります。

このリポーティングマークが

割り当てられているのは

「Farmers Cooperation

Association of York

Nebraska」です。

つまりは、

ネブラスカ州(シカゴの西の西)

ヨーク市にある

農家(農業?)協同組合(Coop)です。

そして、車両左下の「NS」は

ご存知ノーフォークサザン鉄道

(Norfolk Southern Railway)の

リポーティングマークであります。

 

それでは最後に

「5660」とは?

特にホッパーカーでは

内容積を

単位を抜いて

車両名にしているものが

多くあります。

単位はキュービックフィート

(立法フィート)なので

我々にはピンと

きませんね (^-^;)

1キュービックフィートとは

およそ28.32リットルなので

5660キュービックフィートは

だいたい16万リットル

ということになります。

 

今日主流の

このPDホッパーを

製造してしている

メーカーは

複数ありますが、

内容積の異なる

数種の車両を

ラインナップしている

ことが多いです。

 

今回アトラスの

モデルとなった

現在も製造中の

このPDホッパー。

メーカーは

「トリニティレール

(TrinityRail)」です。

けれども、

この車両が製造され始めた

1999年当時は

「スロール、またはスラール

(Thrall)」 というメーカーが

製造していました。

その後、

トリニティレールが

この会社を買収したため

現在のこの車両は

トリニティブランドと

なっています。

1999年から

すでに4000両以上の

製造数を誇る

人気車両です。

 

「それにしても

おじちゃんは

めちゃ物知りやねー」

 

お褒めのお言葉

ありがとー! (^o^)

でもね、これ殆ど

全部調べたんだよー 笑

わっはっはー (^0^;)

 

「そんなことやろーなて

おもてたわー 笑」

 

はいはい、

以上、

脳みそに圧力をかけて

全部知識を

出しきったから

今回はこれで

しゅーりょー!

 

「それやったら

おじちゃんは

PD人間

やねー 笑」

 

つまらんことゆーて

もうおじちゃん

やめさせてもらうわー!

なんて・・・ /(^o^)

 

それでは皆様

また次回までさようなら(^0^)/