本日もケンズレールロードにお越
しいただきましてありがとうござい
ます。
さて、ご存知のように、おそらくは
北米でメインゲージではない理
由から、Nゲージの製品種は非
常に少ないのが現状です。 もし
かすると、Oゲージよりも少ない
感すらあります。
「値段も大して違わへんし、遊び
スペースも広めのアメリカでは、
やっぱりHOゲージなんかなー。」
そうだねー、手が大きいからN
ゲージでは小さすぎるのかも
ね (^^
そんな背景もあって、各メーカー
のNゲージの新製品にはいつも
期待でいっぱいになってしまい
ます。
ですので、メーカー間で機種が
かぶると、ついつい文句が出そ
うになります (^^;;
「メーカーさんにもいろいろ事情
があるわけやし (^^ 」
わー、おじちゃんより大人だ
ねー。 ・笑・
今の体制下では小物ばかり作
るメーカーになっていますが、
前社長のもとではファンが欲し
がる機種を多数発売していた
のがコンコー(CON-COR)で
す。
製品の質や価格も含めて賛否
両論あるコンコーですが、短い
周期で様々なモデルを製品化
してくれる点は、特にNゲージ
ファンにとってはとても嬉しい
ことでした。
その中には、今となっては非
常に貴重な製品種が多くあり
ます。
最近、どうしてこれが製品化さ
れないのだろうと思ってしまう
ある機種をオークションで入手
してみました。
さてここで、問題です!
次の写真からその機種を当て
てみてください(^-^)
「あれ? なんやろなー、左は
客車?」
うーん、客車の台車にしてはち
ょっと違うかもねー(^^
一番右の異径車輪でわかった
方も多いのではないでしょうか。
全てメタル製のウェイト付で車
輪をレールに押し付けています。
しつこいようですが、第2ヒント
です。
「ニューヨークセントラルの蒸
気機関車っちゅうことはわかる
んやけどなー (- -? 」
レタリングのフォントは実物と
違うみたいだけどね (^^
一体成型ながら種々の部品
類が細やかに凹凸表現され
ているね。
はい、皆さんはもうおわかりの
ことと思いますので正解です。
アルコ製4-6-4、J3a
(ノンストリームラインド)です。
「あー、なるほどー、ニューヨ
ークセントラルの蒸気機関車
といえばハドソンやねっ!」
そ-っ!
4-6-2パシフィックからい
ち早くパワーアップに取り組
んだのがNYCだったのだよ。
「その分、4-8-4への移行が
めっちゃ遅れたんやよねー(^^ 」
そうそう、やっぱりハドソン愛が
大きかったのだと思うよ。
実は、現在ケンズレールロード
のワークショップではJ3a#54
12がオーバーホール中です。
品物は無事に届いたのですが、
「動きます」という説明にもかか
わらず全く動かない・・・(^^;
まっ、こんなことはこのオークシ
ョンでは日常茶飯事ですし、最
初からばらすつもりで入札して
いるので問題はありません。
それよりもボディやパーツが
破損無く完全であったことが
何よりも嬉しいことでした。
実物の#5412は、デリバリー
から日も浅い1938年に愛好
家によって撮影されています。
「わー、めっちゃかっこええ
ねー(^0^)」
うんうん、その名の通りハドソ
ン河沿いを走るハドソンなの
だそうだよ d(^_^)
半分埋まったエレスコ式フィー
ドウォーターヒーター(FWH)
など、参考になる部分が満載
です。
ご存知のように、NYCだけで
もこのハドソンの種類(アルコ
製)は多数あり、J1a~J1e、
J2a~J2c、そしてJ3a、J3a
ドレフュスと、外観のデザイン
も多様です。
さて話を戻しますが、この製品
はパッケージでもおわかりのよ
うにコンコーとカトーのふる~い
合作です。
ボディ裏やボディウェイト側面
にKATOがかつて使用してい
たブランド名、「SEKISUI KIN
ZOKU MADE IN JAPAN」
(関水金属)が刻印されていま
す。
「お店に出てるカウ&カーフも
そやったね(^^ 」
両社の共同制作はしばらく続
いていたからね。
ボディも中身(モーターも)も
メイドインジャパンだとすると
一体コンコーは何を担当して
いたのだろう(^^?、と思ってし
まいますが、車両データや設
計担当であったのかも知れま
せんね。
これはあくまでも推測ですが、
最初にハドソンを製品化したい
と思ったのがコンコーであった
のではないかと思います。
NYCのヘビーウェイト客車な
ど、牽引させたい車両はたく
さんあるにも関らず、当のホー
ラー(牽引機)がない現状の
打開にはもってこいの逸材
ですね。
茶色く見えているメタル部分を
ブラック塗装して、テンダーも
塗装後デカールでレタリングし、
真鍮線で各所にハンドレール
を埋め込んで、窓にはガラスを
裏から貼って・・・・と、やりたい
ことは外観だけでも山積みです。
けれども、まず第一番は走行
性能の改善をしたいです。
分解掃除後、一部既に改造が試
みられていたモーター周りを整
理し、一旦は走行可能状態まで
復帰したのですが、なんとか走
行性能をもっと改良したいという
底なし沼のような欲が出てきま
した ・笑・
というわけで、現在もショップ
では分解されたままのハドソン
さんです。
「時代ものだけあって、なんか
構造は簡単そうやね(^^ 」
分割ウェイトに挟み込む絶縁
素材 a)は最近の車両では見
ない代物だよね。
( b)は、集電改善のために
銅箔を切り出し、精密ビスで
固定してみたギヤカバー)
モーターも時代もので、マグネ
ットが外出しタイプです。
スロー運転性能の改善のため
高トルクのモーターに交換して
しまうかどうかは悩みどころで
す。 (なぜか古いモーターが
愛おしい(^^; )
前照灯もテンダー尾灯にも貫
通穴と内部スペースがあるの
で、もしかするとオリジナルで
は点灯仕様か、オプションで
パーツ類があったのかもしれ
ません。 LED化も可能です
ね。
「おじちゃん、そういう思いは
ええんやけど、これちゃんと
また組立てられんの?
分解だけやったら子供のぼく
でもできるし 笑」
やっぱりそうきたか (^^;;
大丈夫!この時代のはね(^^
ディテールに関しては現在の製
品のような、ボイラー上の後付
けハンドレールや各所のグラブ
アイアンも皆無で、おもちゃっぽ
い一体成型の凹凸表現のみな
のですが、沸き起こるこの愛お
しさは何なのでしょう。
「あーあ、おじちゃんがハドソン
愛に目覚めてしもたー 笑」
そ、それは秘密にしておいて
おくれ、ナイアガラに怒られち
ゃうよー (^-^;
けれどもこのJ3a、6輪ドラ
イバーながら威圧感のある
迫力をもっているところが非
常によく再現されており、4-
6-4が存在しない厳しいNゲ
ージの現状(ブラスモデルは
除く)に独り輝いて見えるの
です。
だからこそ、現行製品ではない
のが残念なものの、製品化して
くれていたコンコーさん、カトー
さんに感謝です。
早く生還?させて、MT製ヘビ
ーウェイト客車の最前で気を
吐いて欲しいものです。
「それは、おじちゃん次第やて。」
はいはい、わかっております(^^
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さて、以上が今回のお話でした。
本年2017年最後の投稿になる
と思います。
皆様、今年も大変お世話になり
ました。 本当にありがとうござ
いました。
また来年も、ケンズレールロード
を何卒よろしくお願い致します。
それでは皆様、よい御年をお迎
えくださいませ。
「みなさんにとって、ごっつーええ
年になりますようにお祈りしてま
す (^o^)/ 」
また次回まで、さようなら(^0^)/