今日もまたお越しいただき
ありがとうございます。
今はもう随分定着しましたが
何年か前に、ある物を使って
自作のアクセサリーを作ることが
流行しました。
それがUV接着剤(紫外線硬化型樹脂)
を使用したオリジナルアクセサリーです。
ちなみにこの「UV」というのは
「Ultraviolet」のことで
紫色よりさらに波長の短い電磁波
のことです。
余談になりますが、在米時に
おもしろい英語を知り合いから
教えてもらいました。
「ロイジィビヴ(ROYGBIV)」
というフレーズです。
つまり向こうの受験生が
「赤橙黄緑青藍紫」の7色の順番を
覚える方法なのです。 ロイジィビヴの
最後の「V」がバイオレット(紫)
になります。
「おじちゃん、その話2回目と
ちがう?」
えっ、前にも言ったっけ? あははー、
まっ、いいよ、きっと初めて聞く
方もいらっしゃるから(^^;
で、話を戻しますと、
例えば好きな形の型の中に
自作の小さな造作物を
樹脂中に封入できるのです。
自分は好きな写真やデザインで
バッヂなどを作製しておりました。
最初は、「日中の太陽光線でも
数時間・・・」 などと説明書きに
あったので晴れた日だけ
外に出したりしていましたが、
天候に左右されたり
埃などが気になったので
結局ネール用のUV照射器を
購入したのでした(写真)。
UV樹脂自体は透明度や
硬化前後の粘性、硬度で
いくつも種類があります(複数メーカー)。
写真右はアクセサリー用の
柔らかいタイプだったと思います。
左は模型用の接着剤として
販売されているものです。
使用する体積とUV照射器で
使用している紫外線ランプの
強度にもよりますが、
(薄層にすると固まらない可能性が
あります)おおよそ5分以内程度で
たいていは硬化してくれます。
※ご注意
UV樹脂はあくまでも紫外線との
反応により架橋、重合反応(硬化)
しますので、
光線が入り込めない環境の樹脂は
硬化しません。
(可視光で透明に見えても
紫外線カットのガラスや樹脂を
通すと硬化しません)
ちなみに現在の製造技術は
わかりませんが、
お馴染みの、CDやDVD、BDなどの
両面仕様の貼り合わせには
このUV硬化型接着剤が
使用されていました。
さて、話は変わりますが、
これは自分のお気に入りの
ブラスNゲージの一つです。
この製品、標準仕様では
左右のスモークリフター
(塗装済み真鍮製)は、
付属パーツとして同梱されて
いました。 スモークリフターを
見てみると、機体に取り付ける
ための下部ステーや凸部等は
全くなく、ただの平らな「板」なの
です(^^;
取り付けたいとはずっと
思っていたのですが、
良い固定方法が浮かばず
長い間ペンディング状態でした。
固定した後も取はずしたくなった
ときに接着部にダメージが
残らないこと、固定後も外力に
対してある程度の柔軟性を
確保したいこと、
焦らずにじっくり位置決めを
したいこと、
などが希望だったからです。
そして、その望みをほぼ全て
叶えてくれたのが
UV接着剤(樹脂)だったのです。
私が行った作業は以下の通りです。
1. リフターのランニングボードエッジ
に接触する部分に、0.1ミリ程度に
カッティングしたほぼ糸状両面テープを
貼り付けます。
2. 実物写真を観察しながら
好みの位置にリフター(片側)を
正確に位置決めし、両面テープを
を密着させます。 そしてもう片方も
同様に密着仮固定します。
両リフター上部をボイラーに
透明テープで仮止め。
3. リフターの内側から、
注射針つきのシリンジを
使用して、点状にUV樹脂を
微量、接合部に流し込みます。
(硬化時の収縮応力回避のため)
4. 作業部のみ露出させた機体を
丸ごとUV照射器に投入
(接合部にできるだけ紫外線が
入るようにポジショニング)。
5. 各所の反りや位置ずれを
観察しながら、1分ごとに5回程度
UVを照射(18ワットX2基=36ワット)。
仮止めに使用した両面テープは
そのまま接着剤の基材として
残存です。
硬化後に指である程度の力を
加えてみると若干動く余裕があって
応力を吸収してくれますが、
接着が外れることは
ありませんでした。
私の目的にはドンピシャの結果です。
内側から観察すると、
隙間から薄く光が漏れ
見えますが、これは
樹脂が硬化後も透明だからです。
気になる方は、注入する前に
樹脂を多少黒く染色しておけば
よいかもしれません。
現在のところ、上部の計8本の
ステーは未固定です。
ステーも真鍮製で容易に
曲げることができるので、
後からの微調整が可能です。
不思議なもので、
少しイラついている時や
落ち着かないときでも
このような作業に集中
していると、
知らない間に、リラックス
できています。 昔から
こういうことは好きでしたから。
「学校の図工とか技術家庭とか
大好きやったね、おじちゃん!笑」
美術の粘土細工や陶芸も
好きでしたー v(^_-)
もちろんプラモデルとラジコンも
本業だったけどねー。
そして、そして、
非常に遅ればせながら
つい最近、 以上の作業を
UVランプの購入無しに
簡単に行える商品の存在を
知りました。
それが「ボンディック(BONDIC)」
という商品(アメリカ製)。
つまり、細管先から
UV樹脂が出るしくみと、付属の
LED紫外線ライトが合体。
アマゾンUSAでもジャパンでも
恐らく他でももう購入できると
思います。
(ケンズタウンでもお試し販売を
予定しています)
ただし、今回私が行ったような
微妙な場所への樹脂の滴下には、
やはり注射針程度の長い極細管が
必要だと思います。
それと、本来UV樹脂は、
瞬間接着剤等のような
接着強度はありませんので、
硬化後に大きな応力が
加わり続けるような箇所への
使用は避けた方がいいと
私は思います。
ちなみにこのFEF-2、
各所の微細なこだわりの造作が
気に入っています。
ズームアップすると
多少変形していたり
形が歪んでいますが、
これが何とも言えない
味というか風合いにしか
見えません・笑・
「あばたもエクボってゆう
やつやねー、おじちゃん!笑」
そうとも言うかなー、はははー。
最後になりましたが、
私の好きなアングルを一枚!(^^
それではみなさま、
また次回まで、さようなら(^0^)/