本日もケンズ鉄道を訪れていただきまして
ありがとうございます。
ケンズタウンではスプリングセールも
無事に終了しまして、各地では既に
お花見のシーズンです(スプリングセール
にてご利用いただきましたお客様方、
誠にありがとうございました)。
春といいますとこの桜に代表
されますように視覚で感じる部分が
主に取り上げられます。もちろん
「春の味覚」、「春の匂い」、「春の
風の感触」もあります。
残りは音ですが、皆さんは「春の音」
で何が頭に浮かびますか?
この辺りは市街地に比べますと
随分ローカルな田舎です。
そのため、春には独特の音が
あります。
まずは雲雀のあの高い位置から
聞こえるさえずり。
そう、サザンパシフィックの
寝台特急「Lark」のひばりです。
そしてこの辺りでは、啄木鳥です。
もちろんさえずりではなく
木に穴を開ける独特のハイスピード
連打音です。 ちなみに
キツツキのさえずりというものを
聞いたことがありません。
聞いているのかもしれませんが
聞き分けられません・笑・
静まり返った早朝の林から
辺りに反響する連打音。
つまり、早春にはもう巣作りの
開始なのです。
「またちょっと前置きが長いんと
ちゃう?」
やっぱり言われたかー(^_^;
ついつい年寄りは話が
長くなるのだよ・笑・
で、本題です。
鉄道の「音」。
さて、これになると
皆さん全て、すぐ頭に浮かぶ
サウンドをお持ちのことでしょう。
蒸気の音、エンジンの音、
ブレーキの音、エアチャイムの音、
レールの音、車両のきしむ音、
作業員やエンジニアたちの
会話の音、ポイント切り替えの音、
・・・・・・・・
わー、とめどなく頭が音の洪水に
なりますね(^^
ちょっと変わったところでは
3シリンダーのチャフ(Chuff)。
「チャフ」とは日本語の
いわゆる「シュッシュッ(ポッポッ)」 音
のことです。
蒸気機関車に一番多い
シリンダー数はもちろん二つですが、
エネルギー変換効率等の追求から
かつては欧州、北米などに
3シリンダー機や
4シリンダー機がありました。
3シリンダーの場合、外に見えて
いるのは2つだけですが、
フロントデッキ奥などの内部に
もう一つが隠れています。
そのサウンドは独特で、
ちょっと聴くと何の変哲もない
2シリンダー音のようですが、
メインロッドやドライバー
の動きと共に見ると、
「あれっ?なんだかタイミングが変?」
と思われるかもしれません。
よく聴くとそれは
3連符の連続なのです。
「シュッシュッシュッ、シュッシュッシュッ・・・・」
けれども3連符どうしの間隔が
殆ど同じなので
聞き分けが難しいかもなのです。
さて、自分が幼いころから
大好きだった音・・・、
それはエアコンプレッサー・・・
ではなくレールジョイントの音
です。
「一番普通やん、それ。」
またそうやってすぐ
突っ込みを入れてー ・笑・
そうです、あの
2軸台車が奏でるレールの
つなぎ目の通過音です。
よく子供の頃に口真似を
したのは、通常走行時から
鉄橋に入り、また元に戻る
ところ。
静かに響いていた一定周期の
リズムが突然違うリズムの轟音に変わり、
客室内に響きますよね。
で、鉄橋が終わると
まるで「何かあった?」
という感じで
またもとの静寂リズムに
突然切り替わるあの感覚なのです。
子供の頃、小さな自前の
レイアウトで、走行する車両の高さと
同じ高さの視線で
やってくる車両の正面、
そして通過、後姿を
楽しみました。
そしてその時、
遠くからやってくる車両は
音質こそ実物とは違いますが、
レールのつなぎ目音は
本物のように
徐々に遠くから近づいてくる
のです。 そして目の前を
通過するときに最大音となり
また消えてゆく。
当時ちゃんとした集音マイクは
持っていなかったので
ウォークマンに小さな
サイコロのような外部マイク
を取り付けて
録音したりしていました(^^
再生すると、ちゃんと
フェードイン・・・・・フェードアウト感が
リアルに録れているのです。
もちろんカセットテープですが・・・・・笑・
鉄道好きの人気漫才コンビさんや
これまた鉄道好きの
超大物黒サングラス元ピン芸人さん、
も、ある車両特有のエアコンプレッサー音
をテレビ番組で正確に音真似していました。
鉄道ファンの楽しい定番ですね(^^
そうなんです、
「音」とはつまりは単なる空気(物質)
や水(物質)という媒体の
振動なのですが、
それが物質ではない心をも
振動させ心地よく様々な
想いと共に心の空間に響くのです。
不思議なものです。
「五感は時として心を
支えてるんやねー、
おじちゃん!」
そうなのかもね、
つらいときは、
逆に心を苦しめたりも
するけれどね。
あー、今、
汽笛や先日書いたエアチャイムが
、遠くで奥深い山にこだましている
音が頭に響いたよー。
そしてそれが再生されるたびに
心が洗われるような気がするよ・・・。
それではみなさま、
また次回まで
さようなら (^0^)/