今日もまたここを訪れていただきまして
ありがとうございます。
あと少しで4月です。
決して早かったとは言えない1年が経ち、
ようやくその写真を撮ることができる
ようになりました。
第二次世界大戦が終わる少し以前、
ニューヨークセントラルは、メインライン
であるウォーターレベルルートに
新しい牽引機の必要性を感じていました。
既に活躍中の旅客用ハドソン、貨物用
モホークでしたが、終戦に向けて
急速に拡大する両者の輸送量に
対応するためでした。
けれどもその頃には既に政府のWPB
(ウォー・プロダクション・ボード)が決定した
2つの制限がありました。
1.新規旅客用牽引機導入の禁止。
2.全く新設計の牽引機デザインの禁止。
そこでこれらをクリアーしながら
要望を満たせる設計デザインを
アルコ社(Alco)と検討を重ね、
既存の蒸気機関車の基幹装備などを
ベースに完成したのが、
旅客、貨物デュアルサービス可能な
本機でした。
ハイパワー化のためにボイラー容量の
拡大が必須でしたが、メインライン各所の
クリアランス制限のため、ボイラー上の
突起となる装備(サンドボックス、ホイッスル、・・・)
は可能な限り薄くし、
またFEF風テンダー台車では、
耐重量用に車輪数を稼ぎながら
既存のターンテーブル寸法を
クリアーするため
ホイールベースの調整がなされて
います。
ニューヨークセントラルの4-8-4タイプは
1945年導入のS-1-aから1945-46年のS-1-b、
1947年のS-1-c、同年のS-2-aが
あります。
(実は導入初年のずっと以前に
1930年代初期、「HS-1-a #800」
という3シリンダーのアルコ製先代機が
ありました)
自分には少し儚げに見える彼女は
4-8-4タイプの蒸気機関車の中で
自分の一番のお気に入りです。
「なんでいつも儚げとか
陰のあるとか、そんな
言葉を付けんの、おじちゃん?」
この4-8-4タイプってい言うのはね
実は蒸気機関車の最終進化形
とも呼ばれていてね、
大径のドライバーを生かして、
各鉄道会社の高速看板特急の
花形機関車になって行ったんだよ。
サザンパシフィックのGSシリーズ
だったり、ユニオンパシフィックの
FEFだったり。
だけどね、それらは殆どが
1930年代、サンタフェとか
早いものだと既に1920年代に
導入されて、主に旅客用の
主役になってた素材だったんだよ。
でも、ことニューヨークセントラルに
限っては、客車用ならハドソンなどが、
貨物用ならモホークなんかで
十分事足りていて(多分)、
4-8-4タイプをその時期に
導入しなければならない理由が
特に見当たらなかったんだと
思う。
その理由は恐らくメインラインの
地理的性質で、 いわゆる山岳地帯が
殆どなかったからではないかと
自分は思うよ。
大トルクの必要な区間が少ないから
タイトなスケジューリングにも
車両数さえ増やせば、
なんとか対応できたんだと思う。
なので、他の鉄道会社から
10年以上も遅れて登場した
ニューヨークセントラルの4-8-4。
さらに言えば、
もうその時期には
ディーゼルへの置き換えが
進んでいて、旅客特急用には
E7やE8への代替わりが
すぐに始まってしまう。
かの20世紀特急の看板花形機
としてニューヨークセントラルの
顔でもあったドレフュスハドソンに
比べれば、必要とされた期間までもが
短命であったと思う。
けれども、旅客用から退き
貨物サービスが主になっても
地の利に後押しされた
高速貨物ホーラーとして
その実力は遺憾なく
発揮されたそうだよ。
「そうだったんやね、
そやけど模型界では
超一流モデルやんね。」
そうそう、ゲージを問わず
とっても人気があるんだよ。
Nゲージのプラ製では
まだ作られたことがないだけれどね、
ブラス製ならサムホンサなんかが
かつて製造していたんだよ。
最近は殆ど見なくなったけれど
数年前まではたまに
オークションなんかで
見かけたよ。
「いつか、ハドソン、ナイアガラ、
E7 + 特典T3の4種セット付
20th Century Limited
フルセットなんかが
Nゲージで出るとええね。」
あー、それは自分の夢みたいな
願望だよ・笑・
自分の寿命が終わるまでに
見ることができるかなー?・・・。
「ずっと思い続ければ
きっと叶うよその夢、
時間ちゅうもんができるまでは
そういう世界だけやったって
ゆうてはる人もいはるから。」
おー、嬉しいことを言ってくれるね。
じゃー、それまでがんばってみるよ。
ありがとう。
「思うこと自体が
本当のその人自身
なんだよね、おじちゃん!」
君はパスカルの親戚かい?笑
またわけのわからないことを
言ってないで
そろそろ寝た方がいいよ。
「はーい、おやすみなさい」
はいはい、それでは
こちらもこれで終わりにしますね。
それではみなさま、また次回まで
さようなら (^0^)/