アメリカの鉄道模型には時折
「アダプテーション(Adaptation)モデル」が
登場します。 無理やり日本語にすると
「脚色モデル」にでもなりましょうか。
つまり、実在はしなかったけれども
さもありなんとかファンの夢だったとか
「見たかったー!」という要望に
応える形のモデルです。
非常に有名な機関車で、とある
巨大鉄道会社が発注したけれど
何かの理由で実際には納入されなかった
いわゆる幻タイプなどもこの中に
入りますね。
このタイプの商品を製造するかどうかは
そのメーカーの方針次第です。
あくまでも史実に忠実をモットーとする
メーカーもあればレールファンが喜びそうなら
柔軟に対応するメーカーもあります。
例えばかつてコンコー(Con-Cor)が
GS-4発売時に多くのアダプテーションを
同時発売しました。 サンタフェモデルや
ノーザンパシフィックモデルなどです。
ケンズタウンにも一両在庫(サンタフェモデル)
がございます。
エスピーのGSシリーズはご存じのように
1930年製造のGS-1から1943年製造の
GS-6まで6形式が有名です。 このうち
GS-1のみがボルドウィン製ですが
残りは全てライマ製です。
エスピーはこの他に、子会社であった
StL-SW(セントルイス ーサウスウェスタン)鉄道
やボルドウィン社がらみで中古の機体10両を
GS-7、GS-8として登録しています。
アダプテーションとして発売されている
サンタフェとノーザンパシフィックの
ロードナンバーはエスピーのものではなく
それぞれの鉄道会社の実在ナンバーと
なっていて、それらの実在機体はどちらも
ボルドウィン製です。
資料でナンバーを調べればもちろん
この製品外観とは異なる機体デザインの
写真が出てくるわけですが・・・。
製造会社が同一、製造時期も離れてはいない、
となればもしかして公式発表は
されていないけれど・・・実は・・・。
という説?妄想?も浮かんできます。
もしこの製品にしろ史実にしろ
真実をご存知の方がいらっしゃいましたら
教えていただきたいです。
かつてGS-4は他社が発売して
いました。 デイライト特急スキームの他に
戦時中(War-time)バージョンの
ブラックボディが2種ありました。
ところがこれらは非常に品薄で
オークション等でも殆ど見かけませんが、
プレミア級製品のようです。
現地ファンの噂レベルのお話ですが、
なんでもテンダーレタリングの
文字の大きさが史実と異なることが
わかり、当時製造中止になったのだとか。
もちろんこのおはなしはあくまでも
噂級で小耳にはさんだものですので
真実かどうかは定かではございません。
これは鉄道模型に限りませんが、
人の好みというのは千差万別ですね。
史実は史実、楽しみは楽しみ。
たとえ史実としては間違った製品でも
その人の楽しみという感情には
間違いはないと思います。
もちろん史実完全再現やディテールや
リアルさ追求の方向でわくわく楽しんでも
いいわけですね。
どちらかと言えば平均的日本人は偽物を
忌み嫌うような傾向にはありますが・・・(^o^;)
それではみなさま、また次回までさようなら(^0^)/