少し以前になりますが、あるお客様から
BLMA製のリーファーカー(冷蔵貨車)の
ご注文をいただきました。 そのときに
お客様から、
「これらをNS(Norfolk Western)とか
BNSF(Burlington Northern Santa Fe)
のディーゼルに引かせるのはどうでしょう?」
というご質問をいただきました。
自分も詳細を知りませんでしたので、
緊急調査(笑)をしましてお伝えさせて
いただきました。
このリーファーカーのサイドに書いてある
まず「CEFX」という名前ですが、実は
これは鉄道会社名ではありません。
これは20世紀初頭から現在まで続いている
CIT GROUP Inc.という会社の
リポーティングマークなのです。
この会社は要はリース会社です。
正式には、ファイナンス&リーシングの
ファイナンシャルホールディングカンパニー
です。
で、この会社はずっと以前より
自ら貨車や機関車を保有し、
鉄道会社に短期、長期のリース提供を
行っています。 鉄道会社の要望によっては
その鉄道のペイントまでしてくれます。
もちろんどこかにCEFXロゴが
入っていますが。
そして、この会社の車両登録名簿の一部を
調べてみますと、EMD-SD90 43ACや他の
ディーゼル機関車などがNS鉄道やBNSF鉄道に
頻繁にリースされていました。
ですので、CEFXロゴの冷蔵貨車が
これらの鉄道会社のディーゼルに牽引
されているのはいたって普通であると
考えられます。 では、ユニオンパシフィックの
ディーゼルがCEFX車両を牽引するのは?
実は、ユニオンパシフィック鉄道は
冷蔵運搬専門の子会社を保有しています。
それが「ARMN」ロゴの会社です。
すでに19世紀から、種々の食用品を
冷蔵状態で運搬するビジネスは盛んで、
これらは主にローカルな私鉄によって
運営されていました。
その中に、MP(ミズーリパシフィック鉄道)と
WAB(ウォーバッシュ鉄道)が共同で
1881年に立ち上げた
American Refrigerator Transit Co.
がありました。 この会社が巡り巡って
現在はUPの子会社となっているのです。
ARMNというアルファベットのルーツは
いろいろと議論されているようですが、
前述の会社から来ているという説が
有力なようです。
ですので、歴史的、常識的範囲では、
ユニオンパシフィックが自社のARMNを
使用せずCEFXのリーファーを調達する
というのはおかしいのかもしれません。
けれどもわかりません、いつどんな事情で
UPが臨時にCEFXに助けを求めたことが
あるやもしれません。 そして、
その臨時運行場所があなたの
レイアウト鉄道であったなら・・・
真黄色のトリプルヘッダー巨大ディーゼルが
ARMNの巨大リーファー長編成を
悠々と牽引している雄姿・・・
あらら、時々CEFXのリーファーが
混じっている・・・
・・・きっと何か事情があったんだろうなー
と想像豊かに眺めれば
なんともリアルに心がウキウキ
するではありませんか(^-^)
かたいことは言うなかれ~(^^
楽しむこと、楽しめることが第一だと
思います。 決して休日を使って
いつも史実の検証実験をしなくても
いいのですから v(^_^)
それではみなさま、また次回までさようなら(^0^)/