ジュニアータインアルトゥーナ。

最近常々思うことがあります。

それは「言葉(言語)とはいったい

なんだろうか?」という問いに対する

答えです。

「肉体で隔離されてしまった心どうしが

思いを伝え合うための(いささか不自由な)道具」

が最近の私の答えです。

そして、「文字」とはその言葉を

やはり肉体の一部である「目(視覚)」でも

使えるようにした「後加入」の道具・・・。

 

タイトルにある言葉というか文字。

「これ、いったいなんだと思うー?」

という遠回しで思わせぶりな嫌味な

不快系質問はやめて結論を言います(^^;)

(私は妻にいつもこれで嫌われています(>_<))

かつてペンシルバニア鉄道が「アルトゥーナ」

という街に保有していた当時世界最大と

言われた「アルトゥーナ・ワークス」の

中にある「ジュニアータ・ロコモーティブ・

ショップス」のことです。 いや、

わかりにくく続けて書いてます(^^;

要は「Juniata in Altoona」です。

「Altoona」という街というか都市は

現在もあります。

ペンシーの東西メインラインの一つは

東のフィラデルフィアからほぼ西の

セントルイスまでの約1400キロメートル。

「Altoona」はその途中、フィラデルフィアから

約380キロ(グーグルマップさんでの車での

距離です(^^ )

でメインラインから少し北上したところです。

 

当時、蒸気機関車の製造と言えば

アルコ、ボルドウィン、ライマが

三大メーカーであったわけですが、

巨大ペンシーは自ら製造工場を

持っていました。 ペンシーに限らず

大きな鉄道会社は「ショップ(ス)」として

自社工場を保有していて、最古は

B&O鉄道が1829年に立ち上げた

「Mount Clare Shops」です。

蒸気機関車に限らず

欲しい物を調達するとき、

通常その専門の製造会社に

まず注文しますが、それを

維持していく上で修理したり、

使い勝手向上のため

改造したりしてるうちに、

自力でも製造できる程度まで

技術、知識、ノウハウなどが蓄積

できる場合があります。

そうなると、工場建設費用さえ

あれば調達経費が安く済み、

かつ設計に自由度が増える

自社調達(製造)に舵をきる

選択肢が浮上するのは現代でも

全く変わりません。 もちろん、

自社調達は各種トラブルの

元にもなりますが・・・(^_^;;

 

知ったようなことを言っときながら、

本当にそんな理由から

「Juniata Locomotive Shops」が

稼働し始めたのかどうかは

実は知りません、すみません。

で、実はここからが今回の

主題なのですが、前置きというか

前説が長すぎですね。

 

アメリカの鉄道フォーラムなどでは

よく土地名や駅名などの読み方に

関しての質問や議論があります。

「Juniata」もそのひとつ。

「ジャニャタ」や「ウニアタ」などの

使用例も出たりしますが

どうも地図表記通り

「ジュニアータ」で落ち着くようです。

そもそも自国の地名などなのに

読み方不明の地理名が多いのは

ネイティブアメリカンの言葉

に由来している名称が

数多く存在するからです。

北海道の地名と全く同じ現象です。

Hiawatha、Mohawk、Allegheny、

Kanawhaなどきりがありません。

 

このような現象の原因は

言葉ではなく「文字」にあるのでしょう。

文字の存在がなく

音で伝える「言葉」しかなかったなら

このようなことは

起こらないはずですから。

同じ文字配列を見ても

国や民族、教育の違いで

発音される音、アクセント位置が

異なってしまうわけなのです。

 

アメリカに赴任して早々、

役所かどこかでの申請業務時

のこと。

業務地がマサチュセッツ州である

ことを言葉で伝えたのですが、

これが何度「マサチュセッツ!」と

言ってもわかってもらえない・・・。

とうとう相手はその単語の

綴り(スペリング)を聞いてきました。

で、「m、a、s、s、a、c、、、、」

と言いかけると

「Oh!  Massachusets!」と

呆れ顔。

相手が言ったそれは「マサチュセッツ」

ではなく

マサチューセッツ」という

「チュー」だけに強いアクセントのある

全く別単語に聞こえるワード

でした、はははー。

 

当時職場ではウィンドウズ95が

発売直後で大騒ぎ。

けれども自分は諸般の事情で

最新マックを購入し使用していました。

そのマックには当時は珍しい

英文読み上げソフトが

プリインストールされていました。

こちらの喋り(英語)を文字にしてくれる

という逆変換機能もあり

一時期このソフトにはまってしまい

ました。

何にはまったかというと、

「いかにコンピューターに正しい

日本語を日本人のように

しゃべらせる(発音させる)か」という

課題を自らに課したわけです…笑。

そうです、これは「英文」読み上げソフト

です。 つまり、そのプログラムが

一体どんなアルファベットの

文字列で日本語発音をするのかという

興味本位のテーマだったのです。

しゃべらせたのはそう、

「青いサンゴ礁」の歌詞ですー(^o^;;;

もちろんローマ字表記が全く通用

しないことはご想像の通りですが、

ちゃんと成功したのですよ、

ローマ字とはほど遠い文字列でしたが。

 

話を元に戻しますね。

要は自国語、他国語に限らず

「文字だけでは正しい音(情報)は

伝わらない」ということ。

もっと言えば、その音なり

言葉が本来持っている情報、

ニュアンスや思いなどの無形の

情報が正しく伝わらず

誤解が誤解を招くということです。

 

年寄りになると無形の情報

(物についてではない情報)が

やたら頭に貯まります…笑。

で、これを外部に伝えようと

すると自分の能力内の言葉や

文字では、言いたい内容の10%も

伝わらないのです、とほほほ・・・。

だからこそ人間が「芸術」というものを

伝達手段に使う理由が

最近になってようやく理解できました(^^;

 

「ジュニアータインアルトゥーナ」。

地理名など原語には意味があります。

ネイティブアメリカンのみなさんが

心に感じていた、目ではないもので

見えていたものは

いったいなんだったのでしょうか・・・。

 

(※「ジュニアータインアルトゥーナ」

という広く知られたフレーズが

世の中にあるわけではありません。

私がかってにここで作ったワードですので

誤解されませんように(^^; )

 

それでは皆様、また次回までさようなら(^0^)/