ちょっと気になる「・・・感」

 

 

 

本日もケンズ鉄道にご乗車いただき

ありがとうございます。

 

何年か前の話になりますが、スーパー

であんぱんを買った時の事です。

うちに帰ってそのあんぱんを食べながら

外装袋を何気なく眺めていると、こん

な宣伝文句が書いてありました。

「・・・ボリューム感たっぷりの餡・・・」

確かに、食べてみると中には餡(あん)

が空洞なくぎっしりと詰まっていて、

ああこれのことね、と納得できました。

ただ、ふと考えてみると、これは「ボリュ

ーム感たっぷり」ではなく、本当にボリュ

ームがあるから「ボリュームたっぷり」で

いいになぁと少し疑問符のつく気持ち

になりました。

自分は、「・・・感」と聞くと、本当は

「・・・」ではないけれども、そういう

「感じ」がするという意味にとらえてい

ますが、みなさんはいかがでしょうか。

 

例えば、実物のごとく微細パーツが

数多く取り付けられている精巧な

蒸気機関車の模型があったとします。

この外観を「精密感たっぷり・・・」と

表現されると、ちょっと違和感を覚え

ます。 いや、「感じ」ではなく本当

に精密でしょ? と、ちょっと意地悪

な気持ちになってしまうからです。

 

最近は「ちょっとおもしろい感」のある

「感」の使い方をよく耳にします。

「癒され感」、「ここは謝った方がよさ

そう感」、「もっと褒めてほしい感」・・・、

など文章の後に「感」をつけたりしま

す。

本当はそうでないかもしれない、そう

感じるのは自分だけかもしれないけ

れど多分そういうような感じ、という

微妙な不確定感の空気を漂わせる

新しい表現法とも思えますね。 

 

さて、「感」と言えば、昨今のコロナ

対応でよく耳にする「危機感をもっ

て」、「スピード感をもって」などの表

現です。 

さてみなさんの耳にはどのように聞こ

えていますでしょうか。

なかなか、言葉での感受表現という

ものは難しいものだな、と思う今日

この頃です。

 

それではみなさん、

また次回までさようなら (^0^)/