本日もケンズ鉄道にご乗車いただきあり
がとうございます。
今日は、以前に「ギヤードロコモーディブ」
の中でシェイ型、ハイスラー型とともに触れ
ましたクライマックス型についてもう少し書
かせていただきます。
「両側に斜めにピストンがついてる
やつやね (^^ 」
そうそう、ボイラーに沿って30度立ち上
がったシリンダーが有名だよね。 床下
に水平に設置されたドライブシャフトを
ピストンで回転させて、ギヤを介して各
車輪を駆動しているから「ギヤード
(geared)」なんだよ。
スピードは出ないけれど小型で場所を
取らず力持ちだから主に森林鉄道で
活躍したんだ。
クライマックス社は、1888年から1928
年まで、1,000両を超えるクライマッ
クス型を製造し世に送り出しました。
大きく、クラス”A”、クラス”B”、クラス”C”
に分類されるこの蒸気機関車は模型
界でも大人気で、今まで数多くのモデル
が様々なスケールで製品化されてきまし
た。
その中から今日は少しだけご紹介させて
いただきます。
最初のクラス”A”ではボイラーとシリンダーが
車台に垂直に設置されていました。

「めちゃ古めかしいねー (^-^) 」
蒸気機関車というより蒸気機関が車台に
乗っかってるって感じだね (^^
ボイラーと燃焼室の間に小さく見えている
のが、縦置きのシリンダーです。
19世紀の雰囲気がとても魅力的です。
無骨なメカノイズやスチームの音が聞こえ
てきそうです。
これが、クラス”B”になると、シリンダーが
ボディ両サイドに移り横向きとなります。
初期のクラス”B”ではシリンダーが水平に
設置されていたそうですが、模型界で
よく見るクラス”B”は、30度傾斜したシ
リンダーとなった2トラッククライマックスです。

と呼ばれます。
「これこれ、やっと蒸気機関車て
感じになったわ (^^ 」
ボディは小さいけれど全駆動の小径
車輪で低く構えた姿と、このメカニズ
ム感?がたまらないね ・笑・
クラス”C”になりウォーターテンダーで1ト
ラック4輪を追加すると、牽引力が増す
ばかりでなく無給水航続距離も大きく
伸び一石二鳥となりました。
こんな独特の魅力で人気のクライマック
スですが、なかなかNゲージではお目に
かかれません。
私が知っているのはこのアスペンモデル製
のクラス”B”です。

「小さいのにメインロッドがちゃんと
動くんやね。」
写真は拡大されているけれど全長は4
~5センチだよ。 中央寄りの2軸が駆
動するみたいだね。
山の中の小さなひなびた製材所のわき
からひょっこり現れそうな雰囲気がするよ (^^
これら、HO、Nより大きなスケールでも
たくさん製品があります。

これらの他にもOスケールではMTH社も
製品化しています。
バックマン社はHO、On30、Gの3つの
スケールでクライマックスを製品化してき
ました。
残るはNスケールだけなのでついつい期待
してしまいます (^o^)
その他、調べれば恐らくOn3やHOn3など
のナローゲージでも製品があると思います。
「ん?ナロー・・・On3、HOn3の記号は
どういう意味なん?」
ナローゲージ車両の大きさ(スケール)と
ゲージ(軌間)を表しているんだよ。
左端の「O」とか「HO」は、ボディサイズ
がそれぞれOスケールの1/48スケール、
HOスケールの1/87スケールを表し
ていて、右端の数字の「3」は実物が
どんなナローゲージ(軌間)の車両な
のかをフィート単位で表示しているんだ
よ。 だから、「3」なら実物の軌間が
3フィート=914mm、「2」なら
2フィート=610mmというわけさ。
その間の2.5フィート(2フィート6インチ)
なら762mmでHOn2-1/2って書くこと
もあるよ。
読み方は多分「エイチオウエヌ・トゥー
アンドワンハーフ」、多分ね ・笑・
で、真ん中の「n」は狭軌を示すナロー
(narrow)の頭文字です。
3フィート(914mm)のナロー軌間は
北米でよく使用されていて、リオグランデ
サザン鉄道やコロラドサザン鉄道の一部
なんかが有名かもね。
この記号から模型で使用される基本的
な軌間を計算することができます。
「On3」なら3フィート軌間の914mmを
Oスケール1/48にして19.05mm、
「HOn3」なら3フィート軌間の914mm
をHOスケール1/87にして10.5mm、
といった具合です。
HOスケールの車両とHOn3の車両では
ボディサイズが同じでも使用するレール
(軌間)が16.5mm幅と10.5mm幅
で異なるということです。
「模型でも”ナロー”が正確にさいげん
されてるゆーことやね (^^ 」
でもね、世の中に存在する全てのナロー
規格をそのまま模型でスケールダウンする
と線路の種類が多くなりすぎて不便だか
ら、近いゲージで代用することが行われて
いるよ。
例えば、日本のJR在来線は1,067mm
のナローゲージで、これをフィート表示する
と3.5フィート(3フィート6インチ:1フィート
は12インチ)になります。
もし、北米メーカーが日本の車両を正確に
HOスケール(1/87)で作ったとしたら、ス
ケール表示はHOn3-1/2 ということになり、
使用する線路の正確な軌間は12.3mm
ということになります。
しかし、レール幅12.3mmの模型用線
路というものは一般的ではありませんから、
恐らくHOn3 用の10.5mmの線路で
代用することでしょう。
「わー、長いせつめいやったー (^^;; 」
めんどくさい話だったね ・笑・
あっ、クライマックスのお話でしたね /(^_^;
今日は、様々なスケールで製品化され
てきた人気のクライマックス蒸気機関車
についてその一部を写真でお楽しみいた
だきました。
NゲージやNn3 ナローゲージのクライマ
ックスは是非今後に期待致しましょう。
「バックマンかなー、アトラスかなー、
ブロードウェイかなー、・・・・・・(^-^)」
はたまた、意外なところから出るかもね。
それではみなさま、
また次回までさようなら (^0^)/