本日もケンズ鉄道にご乗車いただき
ありがとうございます。
さて、今日は「いい(良い)」をテーマに
「グッド(good)」と「ナイス(nice)」の
おはなしをしたいと思います。
日本語の「いい」は、皆さんも日ごろか
らよく使う言葉だと思いますが、使う時
には特に意識せず実は二つの意味で
使い分けていることをご存じですか?
「かんさい弁やと、”ええ”、やけどな 笑」
今日のおはなしは、多分「いい」でも
「ええ」でも共通していると思うよ (^^
それでは、「いい」のおはなし、はじまり
はじまりー(^-^)/
「彼は目がいい」という文章を聞いて、
さて皆さんはどう理解されるでしょうか?
「視力がええ、ゆうことちゃうの? (^^ 」
なるほど、普通はそう理解するかもし
れないね。 同じ理解で、見る目が
ある目利きの「目がいい」もあるね。
けれど、さっきの文章をこんな説明で
使ったとするとどうだろうか。
「今度新しく入った若手の俳優さんなん
だけど、彼はとっても顔の感じが良くてね、
中でも特に目がいいんだよ。」
「あー、これは視力のことちゃうねー。」
うん、目の恰好とか雰囲気がいいってこと
だよね。 もっと言えば好感がもてると
いうニュアンスがあるよね。
「視力がいい」という「いい」は、物や動作
など対象の性能や技術に対して客観的に
評価が高い場合に使われているようです。
視力とは目の性能の良し悪しですからね。
一方「俳優さんの目がいい」では、気持ちが
多少上がりつつ対象への好感度が高い
というどちらかというと主観的な好みに対して
使われるのだと思います。
「なるほどな、はいゆうさんの場合は、
他の人はええてゆわへんかもやもんな (^^ 」
そう、だから個人的な好み、つまり主
観的な好感度がベースになっているね。
でね、こんな二つの違う意味をもつ同じ
発音の「いい」なんだけど、英語を使う
人の国ではそれぞれの意味で言葉が
違うんだよ。
「わかった! それがグッドとナイスやね!」
ピンポーン!! (^o^)/
「視力がいい」の「いい」は「グッド(good)」
で、「俳優さんの目がいい」の「いい」には
「ナイス(nice)」を使うんだよ。
アメリカにある景観のすばらしいとある国立
公園へ行ったとき、すれ違ったアメリカ人の
観光客に、
「ナイス!ハ(Ha)?」
と言葉をかけられたことがあります。
「(風景が)いいよね!」という共感を求め
る言葉ですが、これはもちろん景色の好
感度が高くて気持ちが上がったから思わ
ず口から発せられた言葉なのです。
また、こんな経験もあります。
雑談をしているとき、ある人が話題の対
象についてこと細かくたくさんのことを教え
てくれました。そんな時、アメリカ人の知り
合いがその人に対して、
「ユー・アー・グッド!」
と言っていました。
これは、「よく知ってるね!」という意味合
いで、説明した人のいわば知識的な性
能が客観的に優秀であると判断した
評価の言葉になります。
「わかるわかる。 そやけど、
そんなせつめいしてくれんでも、
グッドとナイスはほとんど日本語に
なってるやん (^^ 」
うん、そうだよねー。
でも時々ね、日本人の使い方に違和
感を持たれることがあるそうだよ。
例えば、スポーツ観戦で、いいプレーに
対して、
「ナイスサーブ!」 とか
「ナイスシュート!」とか
言うでしょ。
英語圏の人は、
「グッドサービス!」
「グッドショット!」
というらしいよ (^_^)
「なるほど、サーブもシュートも
技じゅつが上手なことをほめて
るんやから、ナイスとちごてほんま
はグッドなわけやね。」
あえて「ナイスサービス」ということがある
とすると、それは
「大好きな彼のサーブのフォームはすご
くかっこよくて気持ちが上がるーっ ♡♡」
って意味になるかもしれないね。
「ほんま、ことばてむずかしいもんやなー」
そうだねー。
じゃー、これまでの話を踏まえて、次の
ような状況を想像してみてよ。
皆さんがアメリカに渡ってあのビッグボー
イ#4014に間近で対面できたとします。
その時に隣にいるアメリカ人の鉄道ファン
に、あなたの「いいねっ!」の気持ちを伝
えるとしたら、「ナイス!」といいますか、
「グッド!」といいますか?

「ぼくは、ナイス!やな (^^
かっこええからこうふんするしな (^-^) 」
うんうん、ビッグボーイが大好きなんだ!
って気持ちが伝わるだろうね (^^
でも、多分「グッド!」でもいいと思うよ。
ただ、その場合は、外観というより、
「これは最高出力がすごく高くって
大量のホッパーでも平気で牽引する
とってもいい蒸気機関車なんだ!」
っていう性能を褒めるニュアンスで伝わ
ると思うよ。
「どっちもあり、ゆーことやね。」
さて、今日は「いい」をテーマに「グッド」
と「ナイス」の違いについてお話をさせて
いただきました。
以上のようなことが確かに基本的には
あるわけですが、人間のことですから、
気持ちがあいまいだったり、状況がグレー
な場合もありますよね。 使い分けが
白黒はっきりしない場合もあるかと思
います。
だからこそ、はっきり「誤り」と言われず
「違和感」ととらえられるのでしょう。
「ことばだけとちごて、表情とかしぐさ
でも伝えたらええかもねっ!」
うんうん (^_^)
それではみなさま、
また次回までさようなら (^0^)/