前回は、ノーザンタイプのFEF(UP)について
お話させていただきました。
さて、自分の好きなこのノーザンなのですが、
ユニオン・パシフィック鉄道以外の路線では
いったいどんなノーザンが活躍していたのでしょうか。
今回は、鉄道模型から見る人気ノーザントップ5を
ケンズタウンの感性で選んでみました。
これらの蒸気機関車は、北米でメインゲージとなっている
OゲージとHOゲージでこれまで非常に多く複数のメーカー
によって製品化されてきました。 残念ながら、マイナーゲージの
Nゲージでは主に高価なブラスモデルでのみ、これら全てが
製品化されていました。 しかし、KATOは過去にGS-4を
製品化、またバックマンもATSFノーザンを製品化したことが
あります。
この他の主な有名なノーザンタイプは以下の通りです。
・グレート・ノーザン : S-1、S-2
・ノーザン・パシフィック : A, A-1,A-2,A-3,A-4,A-5
・シカゴ・バーリントン・クインシー : O-5、O-5-a
・カナディアン・ナショナル : U-2-a,b,c,d,e,f,g,h、U-4-a
・シカゴ・ノースウェスタン : H
・リーハイバレー : T-1-a,T-2-a,T-3,T-2-b
・ウェスタン・パシフィック : GS-64
・リーディング : T-1
・デラウェア・ラカワナ・ウェスタン : Q-1,Q-2,Q-3,Q-4-a
・チェサピーク・オハイオ : J-3,J-3-a
・デンバー・リオグランデ・ウェスタン : M-64,M-68
これらの他にも、ウェスタン・メリーランド、ミズーリ・パシフィック
などでもノーザンタイプは活躍していました。
それでは、ケンズタウンが選んだトップ5を一つずつ
みていきましょう。
最も優秀な蒸気機関車とも称されるのが
やはりユニオンパシフィックのFEFです。
クラスが3種ありますが、すべとのタイプが
製品化されています。
FEFはユニオンパシフィックのフラッグシップ列車
である「オーバーランド特急」の牽引機でも
ありました。 カラーリングには主にブラックと
グレイハウンド仕様と呼ばれるツートングレー
の2種が存在しますが、グレイハウンドにも
ホワイトラインとイエローラインの2種があります。
写真は、ブラックとイエローラインのグレイハウンド
です。 また、ディフレクターの無いタイプも存在
しています。
そしてニューヨークセントラルのナイアガラ。
ニューヨークセントラルの超有名セレブ特急であった
20世紀特急(20th Century Limited)の牽引機
ですが、レイクショア特急などの他の列車も
もちろん牽引していました。
実はこのナイアガラ、ニューヨークセントラルの
中ではマイナー的存在でした。 主役は、
なんといっても195両存在した4-6-4型ハドソン
であったわけです。 ある時期、20世紀特急の
牽引機がハドソン、ナイアガラ、E7の3種で
運行されていましたが、当時の広告ポスターなどでは
やはり手前にハドソン、その陰に隠れてナイアガラ
という構図が多かったようです。 もちろん、S-1-bが
1946年という非常に遅い導入となったのは、
ハドソンのせいです(笑)。
このサンタフェノーザンも鉄道模型界ではトップスター
なのですが、ナイアガラ同様、当時のサンタフェでは
これを上回る主役が存在していました。 そうです、
2-10-2サンタフェ型です。 その名が示す通り
300両を超える2-10-2を保有していました。
また、サンタフェノーザンでよく語られるのが、30両
造られたクラス2900です。 戦時中、原料となる
軽量高強度合金が不足していたため、安価な
鉄が多くつかわれた結果、最も重量のあるノーザン
となってしまったのでした。 その2年前に製造されていた
クラス3776に比べ、テンダーも合わせた総重量は
約6453キロ(6.45トン)も増量していたのでした。
また、サンタフェ唯一の流線型と言われる
レアな「ブルーグース」もこのノーザンタイプです。
サザンパシフィックが誇るデイライト特急の牽引機である
GS-4です。 しばしば製品化される#4449は現存する
運行可能な機体で、写真のように当時のオレンジ色の
デイライトカラーをはじめ、独立記念行事に運行された
アメリカン・フリーダム・トレインの特別塗装(写真下)も
大人気です。
サザンパシフィックのネーミングである「GS」は表中にある
ゴールデン・ステートの略と言われていますが、ジェネラル・
サービス(General Service)の略とする説もあります。
また、とかく表に出てくるのはGS-4がメインですが、実際には
GS-1からGS-8まで全85両が存在しました。
また塗装色も、もちろんブラック仕様がスタンダードで、
特長とされるスカートの無いプレーンなバージョンも多く
存在しました。 OゲージやHOゲージではこれらの多数の
バリエーションが今なお製品化されています。
最後は、美しい流線型を誇る「クラスJ」です。
この蒸気機関車も同社のフラッグシップ列車である
「パワタン・アロー(Powhatan Arrow)」の牽引機
でした。 わずか14両のクラスJは同社がローノーク
(Roanoke)にある自社ショップで製造した作品です。
殆ど全てが流線型であったわけですが、戦時中
に製造された機体のみ、鉄不足から標準仕様の
クラスJが造られたことは有名で、とても貴重な
機体です。 もちろんモデル化されています。
以上、かってに当方で選んだトップ5です。
いつの日か、これら5種が様々なバリエーションで
Nゲージに登場する日を夢見ている私です。
それではみなさん、また次回までさようなら(^0^)/