本日もケンズレールロードに
お越しいただきましてありが
とうございます。
さて、先日のことになりますが
デジトラックスDCSシリーズ
(ゼファー Zephyr)用のプログ
ラミングブースターを発売いた
しました。 対応しますデジトラ
ックス製品としましてはDCS
50とDCS51がありますが、
国内メーカー向けOEM製品
のDCS50KとDCS51Kも
含まれます。
このプログラミングブースター
を製造しているのは、
「DCC Specialties」という会社
で、製品名は「パワーパックス
(PowerPax)」です。
製品に同梱されていますアダプ
ターは、日本国内の100ボルト
(50/60Hz)に対応していますので
ご家庭のコンセントをご使用いた
だけます。
「おもしろい名前やけど
これはなにをしてくれんの、
おじちゃん?」
これはね、デジタル車両のアド
レスやCVを読み出したり、書き
込んだりするときの電流を補強
(ブースト)してくれる装置なん
だよ。
「ふーん、
ほやからブースターて
ゆうんやね。
そやけど、なんでそんな
ことせなあかんの?」
それはね、DCSシリーズには
これを使わないと読み出しや
書き込みができないデコーダー
があるからなんだよ。
ゼファーDCSシリーズは、デジ
タルコントローラーでありながら
アナログコントローラーと同じ使い
勝手にした画期的な製品である
反面、スターター(初心者向け)
製品という位置づけから機能に
制限が設けられています。
(北米のデジタル機器では、通常
スロットルと電源部が別製品に
なっています。 レイアウトの
規模が大きいことが多い北米
では、車両の制御に歩き回る
ことが必要な場合も多く、電源は
据え置いてスロットルを持ち歩
けたほうが便利だからです)
プログラム時の出力電流が小さ
いことがその制限の一つです。
このため、アドレスやCVデータの
読み出しや書き込みができない
デコーダーがでてきます。
例えば、ブロードウェイ社パラゴ
ン(Paragon)デコーダーや
アサーン製品に使用されている
サウンドトラックス社ツナミ
(TSUNAMI)デコーダーなどは
DCSシリーズで通常この読み
書きができません。
その他には、読み書きできる
CVナンバーの上限が255番
(CV255)までという制限も
あります。
「ほんでこのパワーパックスが
それをたすけてくれるん?」
CVナンバーの上限は変更でき
ないんだけどね、この製品を使うと、
ブロードウェイ社の「パラゴン(Para
gon)2」デコーダーへの読み書きが
可能になるんだよ。
最新の「パラゴン3」や「ツナミ」には
対応できていないのが残念だけどね。
これら全部に対応するパワーパック
ス2がはやく製品化されるといいね。
その他のデコーダーとして、インター
マウンテン社やカトー社が採用し
ているESU社デコーダーにも対応
していますが、これらはパワーパッ
クスを使用しなくても機能するため、
パワーパックスの必要性はないかも
しれません。
「パラゴン2専用て
かんがえたほうがええね。」
うん、とりあえずおじちゃんも
そう思うよ。 ただ、デコーダー
の種類は山ほどあるから、
おじちゃんが知らないだけで
もっと他に活用できるデコーダー
がきっとあると思うよ。
それでは、実際の接続方法です。
接続の前に、パワーパックスと
DCCコントローラーのアダプター
を必ずコンセントから抜いてください。
「わすれんと
ぬいてなー (^o^) 」
装置上部にある黒い端子には
アダプター電源からの先端を
差し込みます。
装置に向かって左の緑色の端
子は、DCCコントローラーの
プログラム用端子と接続し、
右の緑色の端子はプログラム用
線路と接続します。
接続用のリード線には、芯径が
0.8~1.3mm(AWG規格
16~20)のものを使用するよう
マニュアルに表記があります。
上図の写真(上)のような端子の
場合には、リード線先端のワイ
アー部を直接差し込んでネジで
締めこみますが、写真(下)のコネ
クタータイプの場合(DCS50K,
DCS51K)は、リード線のパワー
パックス側を加工する必要があ
ります。
DCCコントローラーとプログラム
用線路からの配線では、どちら
の場合も極性を気にする必要は
ありません。
「どっちがどっちでも
かまへんねやね。」
そそ。
上の図が、DCS51Kを使用
した場合の配線例です。
プログラムに関するDCCコント
ローラーの操作方法は、
パワーパックスを接続しない場合
と全くかわりませんし、もちろん、
パワーパックスを接続したままで
通常の車両走行を行っても問題
ありません。
パワーパックスが正常に作動し
ている場合には、中央のLEDラ
ンプが点灯します(エラーがある
と点滅します)。 装置をリセット
するにはコンセントからプラグを
抜いて、再び差し込んでください。
パワーパックスのご使用方法に
関しましては、以下の内容を
十分ご理解いただき破損を未然
に防止してください。
この製品は、DCCコントローラー
のプログラム用出力以外からの
電流が入力されますと破損します。
つまり、走行用線路を使用した
オペレーションモードでの操作は
厳禁です(パワーパックスをプロ
グラム用出力以外の端子には
絶対に接続しないでください)。
「これはぜったいに
まもってなー (^_^)/ 」
その他、走行用電流が誤って
流入してしまうなどして装置を
破損させる例があります。
・プログラム用線路と走行用
線路をギャップで絶縁して
使用している場合に、うっか
りギャップをまたいで車両を
置いてしまいショートさせる例。
・走行用出力とプログラム用
出力をトグルスイッチなどで
切り替え方式とし、プログラム
用線路で走行用出力を使った
走行テストをさせる例。
以上のことに十分ご注意いた
だいて、パラゴン2搭載車両
へのプログラム変更を存分に
お楽しみください。
それではみなさま
また次回までさようなら (^0^)/