NYC鉄道の電化区間は?

前回はアメリカで活躍した電気機関車をいくつか

ご紹介させていただきました。 ブログとして書か

せていただいているうちに自分自身でふと知りた

いことが頭に浮かんできました。 それは

「この電気機関車たちはどこを走っていたのか?」。

つまり電化区間はどのあたりだったのだろうという

ことです。 そこで、まずは自分の好きなニューヨーク

セントラル鉄道(以下NYC)からその電化区間を調

べてみました。

NYCの起点は言わずと知れたニューヨークの

グランドセントラルターミナルです。さて、ここから

どこまで電気機関車で行けたのでしょうか。

緑線: Hudson Division route

緑線: Hudson Division route                 注) これは現在の路線地図です。

 

 

 

 

 

 

 

NYCのメインラインはシカゴに向かうウォーターレベルルート

ですが、まずグランドセントラルターミナル(地図の下の赤丸)

からハドソン川に沿って緑ラインのHudson Division route

(現在はコミューターレールMetro-NorthのHudson Line)を

まっすぐに北上します。 Hudson Division routeはここから

北のPoughkeepsie(ポキプシィ)駅までのルートに名付けら

れていました。 そして電化区間の終点はその途中にある

Harmon駅(ハーモン:現在のCroton-Harmon駅 上の赤丸)

です。 Hudson Division routeの終着Poughkeepsieまで

約118.3キロ(73.5マイル)のうちHarmonまで53.4キロ

1913年に電化されました。

電化区間距離53.4キロをイメージするために…、

東京駅から東海道本線を進むと藤沢駅51.1キロ)の先

まで行ける距離です。京都駅から西に東海道本線を進むと

大阪駅(42.8キロ)を超えちょうど立花駅(53.5キロ)

までの距離になります。

さて、この1913年という時期、決して電化が早かった

というタイミングではありません。 ここ日本でも20世紀初頭

は各地で鉄道の電化が進んでいたからです。

例えば同じ1913年は、京王電気軌道(今の京王電鉄)の

笹塚駅から調布駅までが電化営業を開始した年です。

ちなみに日本で最初に電化された時期はもっと早く、

東では1899年、大師電気鉄道(今の京浜急行電鉄大師線)

六郷橋駅から川崎大師駅までが電化しており、西では

1905年に阪神電気鉄道が梅田駅から三宮駅までを

電化させています。

話をNYCに戻しますと、この電化終着駅のHarmon駅に

到着すると電気機関車は蒸気機関車やディーゼル機関車

に牽引役をバトンタッチしたわけです。 そういう意味で

このHarmon駅は重要な役割を担っていたようです。

想像しますとこの電化区間ルート、ずっとハドソン川に

沿ってますので、当時は各所で美しい景色の中を進む

電気機関車の風景が楽しめたことでしょう。

機会がありましたらまた他の鉄道の電化区間につき

ましても調べてみたいと思っています。

 

それではみなさま、また次回までさようなら(^0^)/