雄大な大陸を走破するアメリカの鉄道写真には
大抵長編成の客車や貨物列車を豪快に牽引
する大型蒸気機関車かディーゼル機関車と
相場が決まっているのかもしれないですね。
それ故、鉄道ファンでさえアメリカに古くから
電気機関車が存在していたことを知らない方
も多いのではないでしょうか。
「知ってるよ、ペンシーのGG1だろ?」
とおっしゃる方も少なくないのかも。
かく言う私も、アメリカ型の電気機関車の形式
をすぐに列挙しろと言われても、今回若干でも
調べてみるまでは、覚えているものとしてGG1
しか出てこなかったかもしれません。
今回は、GG1以外でアメリカで活躍した電気機関車
の中からボックスキャブ型(EF57のような箱型)6種
をご紹介したいと思います。 GG1はどうも好きじゃ
なくて~、とおっしゃる貴兄にも一目ぼれするかもしれ
ない電機機関車との出会いがあるかもしれませんね。
自分はケンズタウンの都合上で主にNゲージの
鉄道模型の調査等をしますが、個人的な収集という
観点からOゲージ車輛の調査もわりとよく行って
います。 ご存じのようにアメリカ国内では、人気の
ゲージはOとHOです。Nゲージはマイナーとまでは
いきませんが3番手とならざるを得ません。従いまして
メーカーさんも人気ゲージには投入するけれども
Nゲージでは未発売としている車輛種も数多く存在
するのが実情です。その最たるものが電気機関車
なのかもしれません。 確かにNゲージでは見たこと
のない電気機関車がOゲージ、HOゲージにはあって
悔しい気持ちになることもしばしばです。
それでは、時代順ではなく、単純に車軸配置の
小さなものから順番にご紹介したいと思います。
Nゲージ以外ではすでに商品化されているもの
ばかりです。
蒸気機関車と同様に表記するならこれは4-4-4
とでもなりましょうか。 古い写真で色が褪せているか
原画が白黒のせいか、元の車体色はおそらく濃いめの
ブラウンなのではないかと推測します。 電気機関車の
基本形のような前後に大きなデッキのないタイプです。
大型電機をお好みの方には全く物足りないのかも
しれませんが、EH10よろしく重連や3重連での走行で
お楽しみください。
さて、車軸が2軸増えました。無理やり表記で4-4-4-4
ですね。 先輪がボックスの外へ出て日本型でもお馴染みの
デッキ付になりました。 模型ではブラック、ブラウンの他に
ニューヨークセントラルの人気スキーム(塗色)である
ライトニングストライプがあります。
日本型でもブラウンのEF57などを大好物にされている
方はそろそろ体の芯が疼きはじめたのではないでしょうか。
自分もその一人です(笑)。
車軸数は増えませんが、駆動軸が2軸増えました。
2-6-6-2になります。
先輪はボックスの下に隠れていますが、デッキは
わりと大きく張り出していますね。 スキームは
このブラウンの他に、深緑のグリーンやいわゆる
オレンジとブラックのお馴染みのGNスキームが
あります。 このタイプの日本型と比べると、ボディ
に対してパンタグラフが大きいですね。 GNの
お馴染みのロゴがボディのど真ん中でかっこよく
輝いていてそれだけでなんだかわくわくして
しまいます。
やっときました4-6-6-4。 EF57と全く同じ
車軸配置です。 写真は前述しましたニューヨークセントラル
のお馴染みライトニングストライプスキームです。
写真は色味が悪くてよくわかりませんが、若干緑がかった
グレーに、濃いグレーと銀色で稲妻がデザインされています。
大きなデッキが魅力で全体のバランス感が好きだと
感じるのはEF57の影響なのでしょうか。
巨大さで言えばこの電気機関車の実物は相当なもの
でしょう。 敢えて書くなら4-6-2-2-6-4です。
これは次に挙げますEP-2の進化バージョンだと思う
のですが、車軸配置を含め外観は大きく異なりますので
好みのわかれるところです。
全長はどのくらいあるのでしょうか、車軸配置は一応
6-8-8-6ですが、前後の6輪は台車形状からして
中の8輪と同様の駆動輪かと思われます。 それが本当
なら28輪駆動ということになりますが…..。
いかがでしょうか。
みなさんのお好みの電気機関車はありましたでしょうか。
残念ながらこれらはNゲージでは現在手に入りません。
以前に製品化された形式はあるかもしれませんが、
程度の良い状態ではなかなか手に入らないと思います。
逆に言えば、Nゲージにはまだまだこれからの余地が
たくさん残ってることにもなります。
これで今までGG1しか知らなかったあなたも(私も…)
今日から少し視野が広がったかもしれませんね。
時代が進むとこれらのボックスキャブ型は次第に
丸みを帯びてきてさらに進化を続けます。 機会が
ありましたらまた「リトルジョー(EP-4)」に代表される
そんな車輛たちをご紹介したいと思います。
それではみなさん、また次回までさようなら(^0^)/