ウェルカー(Well Car)十色!?

本日もケンズレールロードに

お越しいただきまして

ありがとうございます。

 

さて、

最近、少しトレンドなのかな?

と感じる商品種があります。

それは、いわゆる

ウェルカー(Well Car)です。

フラットカーの

中央部だけが凹んだ

従来型ではなく

(インターモーダル)コンテナ専用の

積み上げタイプの

ウェルカーです。

 

私が知っているだけでも

既に6社がNゲージで

製品化しています。

近々で言えば、

ウォルサーズ(Walthers)と

マイクロトレインズ(MICRO-TRAINS)、

それ以前なら、

コンコー(CON-COR)、 カトー(KATO)、

デラックスイノベーションズ

(Deluxe Innovations)、

アサーン(Athearn)です。

 

それぞれ全ての

メーカーが

同じタイプのウェルカーを

製品化したわけでは

ありませんが、

今日は、各社の製品を

主に外観から

比較してみたいと

思います。

因みに、

実物のスタックタイプの

ウェルカーには

スロール(Thrall)製の他、

ガンダーソン(Gunderson)、

ハスキー(Husky)、

マキシ(Maxi)、

などがあり、

ウォークウェイ(踏み板)などの

コンポーネント形状や配置が

それぞれ異なっています。

それぞれのタイプに

合わせた

ディテールアップ用

メタル製(ステンレス)

ウォークウェイを

作っている

プラノモデル

(Plano Model Products:

http://www.planomodelproducts.com/intermod_scq.html)

などのメーカーもあります。

 

それでは、

各社の製品を

見てみましょう。

(BLMA製品だけは

ウェルカーではなく

スパインカーです)

Nゲージ Well Car 製品の各社比較。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実物をどのように

スケールダウンするのか、

手すり一つをとってみても

各社のコンセプト(方針)、

コストも含めた技術力、

それに熱意などが

透けて見えるように思います。

 

ボディ色はサンプル写真の

色味で判断ができませんが、

レタリングについては

各社共遜色がないように

思います。

 

外観ポイントの一つである

その手すりに関しては、

材質の差異もありますが

実際に手で握る部分が

再現されている製品と

省略されている製品があり、

また、この貨車の

アクセントにもなっている

ウォークウェイ(踏み板)では、

材質(プラ、エッチングメタル)

はもとより、

厚み表現、シースルー(貫通穴)

を再現するかどうかなど、

見所は満載です。

車輪や

車両重量に関わる

ボディの材質そのもの

についても、

材質が

プラスティックであったり

メタルであったりします。

その他、写真ではわかりませんが、

カプラーのマウント方式

(ボディマウント、台車マウント)

も含む走行性能(転がり抵抗、

台車回転切れ角など)も

様々です。

 

ボディの材質については

頑丈さ(強度)もありますが、

車両の走行性能と

密接な関係があります。

そういう意味では、

材質と言うよりは

重量といったほうが

いいかもしれません。

 

ゲージに関わらず、

牽引される車両については

それが客車なのか

貨物車なのかには

関係なく、

車両の長さに応じた

適切な重量があります。

直線走行では問題に

なりませんが、

曲線路では

その重量が

脱線の原因になることがあります。

編成走行の場合、

車両の重量が軽いほど

曲線路で脱線する可能性が

高くなるからです。

また、

編成に重量のある車両と

軽量の車両が混在する場合も

脱線に関しては

軽量車両が要注意になります。

 

では、

望ましい重量とは

どの程度なのでしょうか。

北米のNMRA、

アメリカ鉄道模型協会が

多数の試験走行をもとに

定めている

標準値(NMRA STANDARDS)

が「RP-20.1」に

表記されています。

以下のページに各ゲージの

標準値が表で示されています。

「http://www.nmra.org/sites/default/files/standards/sandrp/pdf/rp-20.1.pdf」

この表によると、

Nゲージに対しては

基礎重量(Initial Weight)が

約14.18グラム(1/2オンス)です。

こ基礎重量に

車長に応じた重量を加算

(Additional Weight)します。

1インチ(25.4mm)あたり

約4.43グラム(5/32オンス)が

Nゲージに対する加算値です。

例えば、

今回のウェルカーの場合、

各社製品の車長は

平均で120mm前後です。

ですので、

加算重量は約21グラムになる

計算です。

これに、

前記の基礎重量

14.18グラムを加えると

約35グラムが算出されます。

実はこの35グラムという値は、

ボリュームのない

ウェルカーにとっては

少々厳しい数値のように

思います。

実際にお手持ちの車両を

計量していただくと

おわかりになりますが、

ボディと車輪を含め

総メタル製であったとしても

30グラムという数値には

届かないかもしれません。

 

もちろん、

脱線するかしないのかは

曲線路の曲率の問題も

ありますし、

編成を組む車両数など

重量以外の要素に

かかわる問題もあります。

そもそも、

NMRAの標準値も

クリアーしなければ

必ず脱線する

という数値ではないことは、

「RP-20.1」にも

注意書きがあります。

今回のウェルカーに関して言えば

プラスティック製ボディの製品を

空荷で長編成にすると、

急カーブでは

曲線路の内側に

脱線する確率が高まりますよ、

ということを

知っていれば

それでいいと思います。

 

さて、

最後になりましたが、

ウェルカー積載用の

コンテナのお話です。

上記メーカーでは

アサーン社以外、

全てコンテナも各種

ラインナップされています。

多数出回っているサイズ

(コンテナの長さ)は

40ft、48ft、53ftでしょうか。

ウェルカーの最下段の

サイズは

車両側面にその数字が

大きくレタリングされています。

また、

コンテナ側の性能として、

実際に2段積みで走行させたときの

荷崩れ対策の有無があります。

マグネット方式を採用している

製品もありますが、

これに対応していない

製品の場合

なんらかの落下防止策が

必要になるでしょう。

 

さてさて、最後の最後に

私の個人的な感想を少し・・・。

上記のウェルカーの中では

(=BLMAは除く)

アサーン製と

マイクロトレインズ製が

総合性能で

お薦めになりましょうか。

マイクロトレインズの

プラ製車輪は

残念な点ですが、

簡単に交換できますのでね d(^_^)

 

どうぞ皆様のお好きな

ウェルカーで

たくさんのコンテナを

運んでみてください。

くれぐれも

荷崩れしないよう

安全運転で! v(^_^)

 

それではみなさま

また次回までさようなら (^0^)/