”アメリカン”な2-6-0モーガルのおはなし。

 

 

 

本日もケンズ鉄道にご乗車いた

だきありがとうございます。

 

 

それは18世紀のことでした。

人間は蒸気の力を使って、

機械に仕事をさせる方法を

見つけます。

 

「イギリスの産業かくめいやね d(^^ 」

 

そう、その機械が19世紀に入ると

車輪をつけて、蒸気機関車の原型

ができるんだ。

 

1920年代には、あのスティーブン

ソン(英国:George Stephenson)

が、蒸気機関車をより大きく発展

させ、物資だけではなく人も乗せて

輸送する鉄道事業へと進化して

ゆきます。

 

産業革命にしても鉄道にしても

関係者が求めたものはより強力

なパワーでした。

鉄道が事業化されれば、当然

「より多くの荷物を、より多くの

お客を一度に運びたい!」

となるわけですから。

 

「そのためにもっともっとパワーが

ほしなるんやね (^^ 」

 

時代が変わった今も、こんな

人間のパワーへの飽くなき野望は

ちっとも変わっていないと思うよ (^^

 

そんなイギリスでの鉄道の始まり

から30~40年ほど経ったアメ

リカで、初期の蒸気機関車として

広く活躍したモデルが4-4-0

タイプです。

アメリカン 4-4-0 蒸気機関車 ジュピター セントラルパシフィック

「ジュピター(CP)」は、北米大陸の東西が開通したプロモントリーサミットでのセレモニー(1869年)で写真に残る有名な4-4-0蒸気機関車です。

車輪構成で「アメリカン」と呼

ばれている古きよき人気のある

外観をもっています。

Nゲージでは、バックマンがセン

トラルパシフィック(CP)ジュピター

を含むいくつかのロードネームで

製品化していますね。

 

Nゲージサイズの4-4-0の動力

化は、ちょっとメーカー泣かせの

部分があります。

その後の蒸気機関車に比べて

ボイラーが小さい(細い)ので

モーターを仕込み難いわけです。

通常タイプの蒸気機関車でも

テンダードライブ方式を採用して

いる製品もあるわけですが、

このバックマン製では、モーター

だけをテンダーに搭載して、シャ

フト駆動で本体を動力化する

しくみをとっています。

動力方式がなんであれ、Nゲー

ジに「アメリカン」が存在している

ことは嬉しいことですね。

 

さて、人間の欲望は続きます (^^

このジュピターが製造された同じ

1860年代、パワーアップが計

られた4-4-0の進化形が登場

しています。

外観の風合いはそのままに、

ドライバーが4輪から6輪に増や

された2-6-0モーガ(グ)ルです。

2-6-0 mogul モーグル アメリカン

同じ「モーガル」でも時代により外観が全く異なります。

写真では上のタイプがアメリカン

的外観を持つモーガルですが、

さらに30年ほどが経過すると

写真下のような現代風のモー

ガルへと変わります。

 

「おんなじモーガルでも

ぜんぜんちゃうねー (^^ 」

 

ボイラーの大きさがずいぶん

違うから、パワーもぐんとアップ

しているよ。 その代わりカウ

キャッチャーは退化?して、

色付けは艶消しの真っ黒に

なっちゃったけどね ・笑・

 

よりパワーアップした「アメリカン」

なこのモーガルは、Nゲージで

過去にアトラスから製品化され

ています。

 

「あー、これはちょっとまえに

ケンズタウンに出てたやつやね! 」

 

以前から、4-4-0を検索して

いるときに、いっしょにちょくちょく

ひっかかってきたのがそのアトラス

製モーガルで気になっていたん

だよ。 で、ついに先日いい

個体を見つけたので入手して

みたというわけなんだよ。

これは、ニューヨーク、レイクエ

リー&ウェスタン(NY, LE&W)

の#141で、1900年代初め

(1900~1922)にニューヨーク

セントラルの傘下にあったLE&W

最終期の貴重なロードネームで

ね、1922年にニクルプレート

ロード(Nichel Plate Road)

に売られちゃって、レイクエリー&

ウェスタンの名は消えてしまうん

だよ。

 

アトラス社は、このシリーズを

2003年に新発売して、ロード

ネームを追加しながら2006年

まで毎年発売して好評でした。

お値段も定価で130ドルくら

いだったのでお手ごろですよね (^^

当時の同社のデータがまだネット

上にあったので、ちょっと見てみ

ましょう。

モーグル アメリカン 4-4-0 2-6-0 ニューヨーク レイクエリー アトラス ATLAS

2003年に始まったシリーズではかつて(1800年代)の見慣れないロードネームをたくさん見ることができます。

上の表が新発売の2003年の

内容です。

先ほどの写真にもあるNY, LE&W

を含む4つのロードネームは、

翌年の2004年にも新しい追加

ロードネームと共に再販されました。

2003年発売内容にあるニューヨ

ーク&ニューイングランド鉄道

(New York & New England) は、

その後、一部がご存知のニューヘイ

ブン鉄道(NH)になってゆきます。

 

「わー、ペンシルバニア、

サンタフェ、リオグランデも

あるなー \(^^ 」

 

それらは当時からビッグネーム

だっただろうね。

 

さらに2005年と2006年

には・・・

モーグル アメリカン 4-4-0 2-6-0 アトラス 蒸気機関車

毎年ぞくぞくと新ロードネームが発売され好評でしたが、やはり手放す人が少ないせいか現在もなかなかお目にかかれません。

4つずつ新しいネームが追加され

ます。

駆動方法はバックマン製4-4-0

とは異なり、モーターをがんばって

キャビンに詰め込んでいます (^^

外観は4-4-0と同じ風合い

ながら、より洗練された感じが

しませんか?

 

「むかしはボディが

ぴかぴかしてたんやねー。」

 

それにならってか、今年レストア

された#4014のプロモントリー

サミット塗装では、ボディが黒い

ピカピカ塗装だったらしいよ。

 

バックマン製もアトラス製も、

走行性能としては優秀と言え

ないのかも知れませんが、

やはりアメリカ型鉄道模型界

にはなくてはならない重要な

存在です。

 

「てゆうか、やっぱりあって

うれしいきかんしゃやんねー (^o^) 」

 

そうそう、だから両社は駆動さ

せることが難しそうとわかりながら

がんばって作ったんじゃないか

と思うよ。

 

こんな時代からさらに半世紀に

わたり、蒸気機関車はどんどん

パワーアップされます。

外観的にはボイラーが長く大き

くなり、ドライバーの数が増え、

最後にはアラゲイニー(2-6-6-6)

やビッグボーイ(4-8-8-4)といった

モンスターマシンが登場することに

なります。

そんな19世紀初頭から100年

以上もパワーで隆盛を極めた蒸

気機関車ですが、「パワーで勝つ

ものはパワーに敗れる」と言われ

るとおり、ディーゼルエンジンや

ジェットエンジンに道をゆずること

になります。

 

「それ、だれがゆうたん? 」

 

おじちゃんです、わははー /(^o^)/

 

「やっぱりな! (^^

ほな、

きょうは、アメリカンな2-6-0の

おはなしでしたー \(^0^) 」

 

あらあら、強制的に

終わらされちゃったよー (^_^;

 

それでは皆様、また次回まで

さようなら (^0^)/