庭にとって、業界にとって。

  

 

 

本日もケンズ鉄道にご乗車いただき

ありがとうございます。 

 

冬からの目覚めの早い植物は、最近

の暖かな気温に誘われて、花を咲か

せたり、鮮やかな緑を芽吹かせたりし

ています。

 

「しょくぶつによって、目ざめる

 タイミングはそれぞれやねー (^^ 」

 

秋に紅葉するタイミングもいろいろだ

から人間と一緒でいろいろと個性が

あるね (^^

 

多くの種類の植物が同じ場所に生

息していると、その境界では日々勢

力争いが繰り広げられています。

以前、芝の隣に植えた芝桜がある

のですが、ポット苗で買ってきたため、

最初は長さが10センチほどの茎が

数本のどちらかといえば弱々しい外

観でした。 

 

「すぐかれるかと思たもんねー。」

 

根も小さかったしね。

 

それでも、大きくなることを予想して、

芝とのスペースはある程度確保し、

将来も芝との共存をなんとなくイメ

ージしていました。

ところが、濃いピンク種に比べ勢いが

弱いとされる薄紫種のわりに、その

芝桜は年々茎を四方に大きく伸ば

して勢力を拡大し続け、今ではかな

りのボリュームのコロニー状態で元気

に花を咲かせています。

さすがは、その名の通り”グラウンドカ

バー”系の品種です。

 

「毎年きれいに咲いてるやん (^^ 」

 

最近では道にまではみ出している

よね ・笑・

 

一方、芝桜に近い部分の芝は、

徐々に芝桜に覆いかぶさられ、テリ

トリーを奪われています。

 

「芝は背たけがないぶん、ちょっと

 不利やねー。」

 

さすがの芝も芝桜で覆われて太陽

が当たらなくなると撤退するしかない

よね。

  

芝とのバランスを考えて、伸びた芝桜

を切り詰めてもいいのですが、せっかく

元気に育っているものを切る気にもな

れず・・・。

 

庭の他所でも、キャットミントの強力

な勢いにラベンダーが押し負け、芝と

同様に陣地を明け渡しています。

時には追いやられている植物を他所

へ避難させたり、強すぎる勢力を抑

止したりと、庭の各所を時々観察し

ていろいろなことに気づかされながら

対処するのも庭仕事の楽しみの一

つです。

 

「いろんな自然のしくみに

 日々、おどろかされたり、

 感どうしたりやね (^^ 」

 

うん、人間界にも共通する神様の

掟のようなものに気付いて反省す

ることもあるよ  (^^;

  

さて、話はその人間界、いやアメリカ

の鉄道模型界のことです。

リバーポイントステーション社をご存

じでしょうか。

HOスケールとNスケールで主にプラ

スティック製のミニカーを製造している

会社です。

 

「ケンズタウンにもNスケールのが

 ちょっとあるねー (^^ 」

 

そう、フォードの1992年式 F-250と

F-350だよ。

先頃、これらの金型をアトラス社が買

い取ることになりました。

そして今後は、リバーポイントステーシ

ョン社でのNスケールの製品化は行わ

れないとのことです。 

 

「Nスケールからはてったい

ゆーことやね。 」

 

HOスケールでもさほどの製品種がな

い小規模のメーカーだから、足を引っ

張る事業は早めに処分したかったの

かもしれないね。

 

かつて、BLMA社も買収したアトラ

ス社ですが、同じフォードのピックアッ

プトラックを製品ラインナップにもって

いるので、F-250とF-350が増えて

も違和感がないばかりか、ラインナッ

プに厚みが出ますね。

「ピックアップトラックは、いなかとか

農じょうの風けいにぴったりやん (^^ 」 

 

ピックアップトラックやワゴン車は、特

に地方のアメリカの生活様式になくて

はならない存在だからね。

 

業界の動きにはもう一つあります。

HO、S、Oの各スケールで製品展

開を行ってきたM.T.H.エレクトリ

ックトレイン社が、2021年内の業

務の停止を発表し、HOスケールと

Sスケールのツーリング資産(金型

など)をスケールトレインズ社に、O

スケールについてはアトラス社にそれ

ぞれ売却することを決定しました。

 

「えー、もうあのロゴとか

 見れへんようになんのかなー (>_<) 」

んーん、どうなんだろうねー、スケール

トレインズ社とアトラス社次第だけれ

ど、多分なくなるだろうねー、残念だ

けれど。

 

事情はよくわかりませんが、これまでに

製品化発表した未発売製品は継続

し、これまでの資産については前述の

二社に売却するようです。

1980年代から多くの製品群で親し

まれてきたブランドだけに寂しいですね。

 

また、変化と言えば実鉄道業界の

再編も最近ありました。

カンザスシティサザン鉄道とカナディ

アンパシフィック鉄道の合併です。

アメリカのへそのような内陸の中心

に位置するミズーリ州カンザスシティ

(Kansas City)以北で西海岸から

東海岸までを網羅するカナディアン

パシフィック鉄道です。

また、同じカンザスシティから以南

でメキシコにも路線を拡充している

カンザスシティサザン鉄道との合併

となると、アメリカを貫通してカナダ

南部とメキシコ北部が直結する

壮大な路線規模をもつ鉄道会社

の誕生ということになります。

事実上は、カナディアンパシフィック

鉄道が、決して業績がいいとは言

えないカンザスシティサザン鉄道を

買収するもので、合併後はカナディ

アン・パシフィック・カンザスシティ鉄

道(CPKC)となることが予想され

ています。

 

「なにごとも日々変化

 しつづけるんやねー。 」

 

自動車業界、航空業界と生存競争

を続ける鉄道業界にとっては、広大

な地域を巻き込んで新たな発展が見

込める歓迎すべき大きな変化なんだ

ろうね。

  

変化自体を実物大でとらえて認識す

ることも重要ですが、その変化を含む

全体を俯瞰する意識も大切なのです

ね。

芝の一部が枯れこんで、その部分が

ぽっかりと砂漠化したようになるよりは、

芝桜に覆われている方が庭(の景観)

にとっては確かに好ましいことです。

アメリカの鉄道模型業界にとっても同

じことが言えるのかもしれません。

アトラス社の社長は資産買収の理由

についてこう言っているそうです。

「業界として、製品群の一部にでも穴

 をあけたくなかった・・・。」

と。

 

それではみなさま、

また次回までさようなら (^0^)/