20thセンチュリーリミティッド再び(20th Century Limited)

 

 

本日もケンズ鉄道にご乗車いただ

きありがとうございます。

 

昨日、ケンズタウンのトップページで

お知らせさせていただきました通り、

先週5月7日にカトーUSA社から

正式に20thセンチュリーリミティッド

(20th Century Limited)の製品

化が発表されました。

 

「ちょっと前のとうひょう結果で

ほぼほぼわかってたけどな (^^ 」

 

まー、出るべきところから出たって

感じだね (^^

 

同社のホームページにも記載が

ある通り、今回の製品は1948

~1954年のスタイルをモデルに

しているそうです。

 

「てゆうことは、ほかにも種類が

あるゆーことなん?」

 

じゃー今日は、20thセンチュリー

リミティッドの歴史を少しだけお話

することにしましょう。

もちろん、おじちゃんの知識では

なく以前にもご紹介したこの種本

に書いてあることだからね・笑・

KARL R. ZIMMEMANN著の「20TH CENTURY LIMITED」 全156ページで写真はもちろん、パンフレットや時刻表、絵はがきなど当時の資料が満載です。

「わかってるて、

いつものことやからー b(^o^) 」

 

この列車名のデビューは、通常

1902年6月15日とされています。

ルーツとしては1831年のモホーク

&ハドソン鉄道まで遡るそうですが、

一般には1902年から1967年

までの65年間が運行期間とされ

ているようです。

 

 

当初よりプルマン社(Geoge Pullman’s

Palace Car Company)が車両

の製造と運行サービスを独占しており、

木製古式車両の時代から、1910

年代のリベット鋼鉄製ヘビーウェイト

車両の時代を経て、1920年代に

隆盛期を迎えます。

20時間かけて走破していた1900

年代、79インチドライバーを有する

2-6-2 J40クラス(L.S.&M.S レイ

クショア&ミシガンサザン)が、古式

客車編成を牽引していました。

1920年代になると、4-6-2 K3

パシフィックの牽引で所要時間が

17時間にまで短縮されます。

 

当初より、その豪華な設備と華やか

さで名声を獲得し、各界の著名人

たちがこぞって乗車したようです。

映画スターがヘビーウェイト客車の

オープン展望車デッキからファンに

手を振る写真や絵が多く残って

います。

「ペンシルバニア鉄道の”ブロード

ウェイリミティッド”が財界人たちの

列車なら、”20thセンチュリー

リミティッド”は(芸能界)スター

たちの列車である」とも表現され

るほどのステータスシンボルでも

ありました。

 

「どくとくの鉄仮面みたいな

きかん車はいつごろなん?」

 

ドレフュス(Dreyfuss)仕様の

ハドソンのことだね。

車両が全てストリームライナーに

なった1938年から列車の顔

になったんだよ。

 

客車は2本白線のついたツートン

グレー塗装になり、食堂車はもち

ろん、理髪店、ラウンジ、ビジネス

ルームなどを備える豪華な仕様は

そのままに、ニューヨーク~シカゴ

間を16時間で走りきるようになり

ました。

そして、1945年にはディーゼル

化の波に乗りハドソンに加え、

最新モデルのEMD E7型が牽引

機に加わります。

ドレフュスがデザインした元祖ライト

ニングストライプともいえる塗装を

身にまとっていました。

客車と同様にライトグレー地に

ダークグレーラインがあしらわれた

この初期のデザインは長く続か

ず、その後のライトニングストラ

イプではダークグレー地にライト

グレーラインへと逆転します。

 

一旦は第二次世界大戦で運行

に影響が出たものの、戦後すぐの

1948年に20thセンチュリーリミ

ティッドはフラッグシップ列車として

最後の開花を遂げます。

今回発表された製品はこの最終

バージョンがモデルとなっています。

新しく投入されたクリーク(Creek)

シリーズの展望車後部窓はワイド

ビュー化されるなど、1938年仕

様ほど純粋には洗練されていな

かったかもしれませんが、食堂車、

ラウンジ、理髪店、シャワー室、

電話室、ビジネスルームなど、

その圧倒的な豪華設備は引き

継がれていました。

カトー 20thセンチュリーリミティッド 20th century limited KATO

カトーUSA社の広告に登場するこの画像は、1948年9月25日にサタデーイブニングポスト紙(THE SATURDAY EVENING POST)に掲載された新聞広告が原画となっています。 ただし、乗客たちの姿はそのままに、展望車だけが実模型写真?に置き換えられています。

「わー、お客さんたちで

大にぎわいやねー (^^ 」

 

カトーUSAさんの広告画はもっと

色合いが暗いんだけれど、おじちゃん

がさっきの本に掲載されている原画

を見て、より近い感じに調整したよ (^^

こっちの方が新聞の印刷広告って

感じがするでしょ? b(^^

 

原画では展望車も手描きの絵で、

明るい客室内の光を背に立って

いる乗客たちがホームに向かって

手を振っています。

ちなみに、カトーUSAさん広告

画の展望車屋上にあるアンテナ

(無線電話用)と、側面の車名

「HICKORY CREEK」は、原

画にはありません。

 

1967年、牽引機にシガーバンド

スキームのEMD E8が投入されて

間もなく、その年末には稀代の豪

華列車が運行を終了したのでした。

 

「時代のなみやねー (-_-) 」

 

そう、自動車と飛行機・・・。

 

現在、アムトラックでは「カリフォル

ニアゼファー」や「エンパイアービル

ダー」など、かつての有名どころの

名を冠した列車が運行されてい

ますが、「20thセンチュリーリミテ

ィッド」だけは、その威光が余りに

大きすぎ、ニューヨーク~シカゴ間

の列車名に採用できなかったと

言われます。

(現行列車名は「レイクショアリミ

ティッド(Lake Shore Limited)」)

また、「レッドカーペット」の起源

としてだけではなく、ミュージカルや

文学詩などでもこの豪華列車が

題材にされるなど、文化的にも

すっかり定着しています。

 

「ほんますごい列車なんやねー (^o^)」

 

少しだけでもその歴史に触れると

親しみが湧くでしょ?

手にした時の感激もちょっとだけ

大きくなると思うよ (^o^)/

 

「哀愁までかんじるわ (>_<) 」

 

メーカー発表によると、今年の

年末までには発売されるそうで

すのでどうぞお楽しみに!

 

いかがでしたでしょうか。

今日は20thセンチュリーリミティッド

の60年余りを駆け足でご紹介致し

ました。

少しでもご参考になれば幸いです。

 

それでは皆様、また次回まで

さようなら (^0^)/

 

 

20thセンチュリーリミティッド再び(20th Century Limited)」への2件のフィードバック

  1. コメントありがとうございます。
    こちらこそいつもお世話になっております。

    ファンの要望を取り入れながら定期的にスケジュール通りに製
    品化が行われるところはさすが日本企業!という感じがします
    ね (^^
    特に有名旅客列車の製品化は嬉しいですね。 ただ、いつも
    看板的部分を外した?企画は幾分残念にも感じています。
    (20th Century Limitedなら流線形ハドソン牽引(1938)
    が看板で、ナイアガラが次点???)
    客車と蒸気機関車の両方を新開発となるとあまりに荷が重過
    ぎるのでしょうね、致し方のないところです。 ブロードウェイさん
    あたりから牽引機のみ発売されれば楽しいですね(ダークホース
    はスケールトレインズさん)。

    「カーディナル」の件、無知な私は調べてみました(^^
    ワシントンDCからバージニア州へ西南下し、シンシナティからインディ
    アナポリスへ西北上してシカゴにたどり着くこのルート、これはまさに
    かつてのC&O鉄道のメインラインですね!
    NYCの「James Whitcomb Riley」など、かつての複数の有名
    列車をつなぎ合わせて「アムトラック・カーディナル(Cardinal)」と
    なっていることを勉強させていただきました (^^
    ありがとうございます < (_ _)>

  2. いつもお世話になっております。

    PRRの「ブロードウェイLTD」の増結セットを漸く入手したと思ったら、
    今度はNYCの「20thセンチュリーLTD」とは悩ましいです。
    以前のKATO-USAのweb投票でCNWの「400」や
    ミルウォーキーの「オリンピア」が出てたと記憶しておりますが、
    何時の間にか少しずつ製品化されておりまたまた悩ましいです。
    少し前にはUPのDD40AXやミルウォーキーのバイポーラ電機の投票もあった様で、
    KATOから出たらとの期待と悩みが大きいです。

    余談ですが、Amtrakでの後継列車は「レークショアLTD」ですが、
    個人的には経路を大きく迂回して運行される「カーディナル」が気になります。

コメントは停止中です。