本日もケンズレールロードに
お越しいただきまして
ありがとうございます。
さて先日、ケンズタウンにて
トレッスル(Trestle)のウッドキット
2種を発売させていただきました。
アメリカのレイアウトや
ジオラマ、特に
森林鉄道では定番の
木組み橋です。
クワイ河マーチで
お馴染みの名画、
「戦場にかける橋
(The Bridge on The River Kwai)」
では、最後
この木組みに爆薬が
仕掛けられるわけですが、
山間の蒸気機関車には
やはり木製橋が
お似合いなのかも
しれませんね。
橋に限らず
昨今のウッドキットでは
レーザー光を使用して
非常に寸法精度の高い
ウッドパーツが
あらかじめ用意されている
便利なものが多くなりました。
先ほどの
トレッスル2種は
このレーザーカットタイプではなく
ご自分で材料を
所定の長さに切断して
いただくことから
組み立てが始まるタイプですが、
パーツから
寸法を考えて
作り上げるのも
また楽しいものです。
自分の木工歴といえば、
小学校時代、
夏休みの工作で
マッチ棒だけを使用した
簡単な
つり橋を作ったことが
最初かもしれません。
「つり橋のワイヤーだけは
茶色のリード線を
つこたよね。」
そうそう。
まず、マッチ棒先端の
火薬をカッターで
切り取る作業からだったよなぁ。
まっ、
こんな模型の工作だけではなく
中学時代では
本棚や
例の?折りたたみ椅子など
木工は割りに
好きなほうでした。
そして、時は流れ・・・
今度は子供の
夏休みの宿題を
手伝うことに。
もう何年も前の話ですが (^^;
木で建物を造りたい
というのですが、
なぜだか、どうしても
「銀閣寺」が造りたいと・・・。
それは難しすぎるから
もっと簡単なものに
したほうがいいよ、
との忠告も空しく
言い張る子供に
根負けしました ・笑・
何から何まで全て
自分の力で最後まで・・・
という夏休み工作の
捉え方もありますが、
自分のレベルでは
めぐり合うことのできない
知識や作業実技などを
家族の中で実地体験することも
また本人にとっては
貴重な経験となろう・・・
と、都合の良い理由で
自分を納得させたものでした /(^-^;;
さて、当然
銀閣寺の木工キットなど
存在するわけもなく
(もしかしたら今はある?)
実物の写真を見ながら
設計図から作成です。
誰がするのか?
はい、私です ・笑・
「いろいろ探したけど
360度全部わかる写真は
集まらへんかったねー。」
うん、そうだったね。
なので、背面のデザインなどは
適当に推定しました。
できるだけ大きな
正面からの写真を使って
寸法取りをしました。
一層目二層目の屋根先端の
微妙な曲面は再現が
難しすぎるため
平面に外挿変換。
外観上の一番のポイントとなる
屋根の傾斜勾配ですが、
三角法を用いて
入念に計算。
これらの採寸値を適切な
縮尺でパーツ寸法に
落としこみました。
「でもおじちゃん、
入念に計算したはずの
屋根勾配、 結局計算ミス
してたことが
あとでわかったやんね。笑」
いやー、あれはまいったよ。
なんとか外観上
不自然ではなかったことが
不幸中の幸いだったね (^o^)
あぶない、あぶない ・笑・
さて、設計図が描けたら
今度は、材料選び。
板材の材質、角材と面材の
縦横、厚みなどの寸法を選択します。
空に飛ばすことはしないので、
バルサ材は使用しませんが、
やはり、切断の手間を考慮して
カッターでの切断ができる
柔らかい桐材も
要所要所で使用しました。
角材の切断や
のこぎりでの面材の切り出し、
そして、
組み立て、接着作業の大半は
危険のないよう見張りながら
子供に任せました。
写真撮影や
接着作業では
お母さんも登場。
二層目屋根頂点に見える
かわいい鳳凰、
これは
子供のオリジナルです (^_^)
親がかりの宿題ではありますが、
のこぎりの難しさや切るこつをはじめ、
木材各種の柔らかさや
加工し易さの違い、
寸法精度の必要性、
組み立て順の理由、
接着強度や
接着面の重要性など、
子供は幼いなりに
様々な新発見を
したことでしょう。
そしてなにより、
バラバラな各パーツが
組み合わさって
一つの形が
完成されることの
楽しさを
味わったのでは
ないでしょうか。
「・・・そやけど、
子供本人は
意外と冷静やったけどねー 笑」
いやいや、
本人も気付かないうちに
子供の中には
知識だけではない
何かが
きざまれたと思うよ。
その時目で見た色や質感、
匂いや肌触り、
聞こえたものなどが
心に感じたものと一緒に
何か4次元、5次元の
立体的な思い出として
残ってゆくんだから。
「でも、
一番楽しかったんは、
おじちゃんやろ? 笑」
あー、
ばれたかー 笑
ウッドキットのトレッスルも
完成後に
機関車を
通過させたときの気持ちを
想像すると、
時間も無いのに
ついついまた
手に入れてしまいそうです (^_^;\
「あんまり
時間のかからへんもんに
しときな、おじちゃん (^o^)」
はいはい。
それではみなさま、
また次回までさようなら (^0^)/