長いスプーンをしまう場所

 

本日もケンズ鉄道にご乗車いただき

ありがとうございます。

 

先週、ちょうどケンズタウンの開店

10周年記念の日、お店とは全く関係

のないことがきっかけで、数十年振り

くらいにあるお話を思い起こしました。

みなさんは、「長いスプーン」のお話

をご存じでしょうか。

ネットでも検索すると出てきますが、

私は小学校時代に担任の先生から

聞き、覚えていました。

ですので、わりと古くからあるお話

のようです。

 

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人々がとてもおいしそうなたくさんの

ごちそうがのったテーブルの前に椅

子に腰かけて座っています。

人々の体と一方の手は椅子に縛り付

けられ身動きがとれません。

また、もう一方の手には1メートル以

上もある長いスプーンを持たされ、離

すことができません。

皆、お腹が空いていて目の前のごち

そうを長いスプーンで一生懸命食べ

ようとしますが、スプーンが長すぎて

どうしても口には届きません。

それでも人々はただひたすら食べよ

うと必死に悪戦苦闘し続けています。

欲しい、欲しいという欲望は頂点に

達していても、口に食物が入ることは

決してなく、満たされない苦しみに人々

の顔はひきつり鬼の形相と化していま

す...。

一方、お隣の世界からは、楽しそうに

笑う人々の声が...。

覗いてみると、そこには先ほどと全く

同じごちそうののったテーブルと、

やはり椅子に縛られて長いスプーン

を持たされた人々がいます。

けれども、皆幸せそうににこにこと

笑顔です。

さっきと何が違うのかをよく見てみ

ると、人々は食物ののった長いスプ

ーンを自分ではなく他の人の口に運

んであげていたのです。 そして、も

らった人は感謝を込めて自分の長い

スプーンでお返しをしているのです。

皆が空腹になることはなく、満たさ

れているので笑っているのです。

最初の世界は「地獄」、後の世界は

「天国」と呼ばれています。

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天国と地獄の違いを長いスプーンを

使って上手に表現した寓話です。

久し振りにこのお話を思い出し、自

分はふとあることを感じました。

きっと、この「長いスプーン」は1本で

はないのだろうなって。

もちろん1本の場合もあるかもしれま

せんが。

例えば、有名なアーティストは、何十万、

何百万といううファンの数だけ長いスプー

ンをもっていて、勇気や癒し、感動などを

一人一人が受け取っていますよね。

他の職業でも、たくさんの長いスプーン

を使って人々に幸せを届けている人は

大勢いると思います。

大きい、小さいなどと器の大きさで人

を表現することがありますが、この器、

実は長いスプーンをしまっておくため

の器なのではないでしょうか。

長いスプーンをたくさん使っている人

ほど、それなりに大きな器が必要に

なりますからね (^_^)

10周年記念の日にわざわざこんな話

を思い起こすことになるなんて、何か

意味があるのかなぁ...

などと考えて(反省して)しまう器の小

さな店主の独り言でした。

 

それではみなさま、

また次回までさようなら (^0^)/